新ひょうごの医療

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西宮市の男性(68)は昨年10月から、血糖値を下げる注射薬のインスリン製剤や内服薬に加え、「SGLT2阻害薬」を服用する。効果はすぐに現れた。体重は服用前の82キロから73キロに減少。過去1~2カ月の平均血糖値を表す指標「HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)」も9%余りから8%程度にまで下がった。
45歳で脱サラして起業し、昼夜を問わず取引先を駆け回る不規則な生活が続いた。2年後、喉の渇きやだるさ、30分ごとの尿意に悩まされ、近所の内科を受診した。正常値は1デシリットル中100~140ミリグラム以下の血糖値が400ミリグラムを超え、糖尿病と診断された。血糖値を下げる薬を飲み始め、1日4箱のたばこ、酒もやめた。
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- シリーズ3 2型糖尿病と闘う
2016/9/3~2016/9/24
加齢や過食、運動不足などの生活習慣が要因となる2型糖尿病。進行すると動脈硬化を招き心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす怖い病気だが、近年、画期的な新薬が登場するなど患者を取り巻く環境は大きく変わった。「新・ひょうごの医療」のシリーズ3では「2型糖尿病と闘う」をテーマに診療の最前線を紹介する。

