新ひょうごの医療

(左から)コロナ肺炎、細菌性肺炎、そのほかのウイルス性肺炎
デジタル画像診断の特色を生かした研究の最前線は、人工知能(AI)によるコロナ肺炎の鑑別だ。複数の施設で取り組みが進められているが、神戸大病院もレントゲン写真での自動鑑別を開発している。
同病院は、インターネットの公開データから、正常な肺、コロナ肺炎、そのほかの肺炎-の診断がついている胸部レントゲン写真のデータ計1123枚を収集。深層学習と呼ばれる手法を使って読み込ませ、この3種類を区別できるようにした。そして、125枚の写真をAIに鑑別させたところ、104枚を正しく区別できた(正診率83.2%)という。
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- コロナ禍を生きる 画像診断の活用
2021/11/14~2021/11/14
新型コロナウイルスのPCR検査で陽性が出ても、それだけでは肺炎などの有無は分からない。レントゲンやコンピューター断層撮影(CT)による画像診断は、コロナ治療の方針決定に欠くことのできない重要な診断プロセスだ。急激に、あるいは長期的に炎症が進むケースがあるため、経過観察も油断はできない。神戸大病院(神戸市中央区)で放射線部長を務める村上卓道(たかみち)教授(60)に、コロナ禍の画像診断について聞いた。(霍見真一郎)

