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阪神・淡路大震災級の揺れをトラックの荷台に作った“部屋”で再現する神戸市防災安全公社の地震体験車「ゆれるん」が十七日、神戸・六甲アイランドの商業施設「リバーモール」で初披露された。車の愛称や車体のデザインを考えた専門学校生らが、三十年以内に50%の確率で起こるとされる南海地震を想定した揺れなどを体験した。
現在、神戸市民の三分の一以上が震災を体験していないとされ、大地震への備えや防災の重要性を再認識してもらおうと約三千二百万円をかけて導入した。荷台の部屋は前後、左右、上下と三軸方向に動き、震度1から7までの揺れを起こす。関東大震災や兵庫県南部地震など過去に起きた六つの大地震の揺れ方や、南海地震で予想される横揺れも体験できる。
ヘルメットを着用して「ゆれるん」に乗り込んだ参加者らは、その場に座り込むこともできない震度7の揺れに、必死に机にしがみついていた。
車体に描かれた愛らしいナマズをデザインした専門学校生の内牧恵梨子さん(26)は「予想以上の揺れで、普段から準備しないとどうにもならない。子どもたちにも体験してもらいたい」と話していた。
来年四月から学校や地域に出向く。体験申し込みについては詳細が決定次第、神戸市防災安全公社のホームページなどで紹介する。(貝原加奈)
2007/12/17