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「1・17」の文字が浮かび上がった神戸の夕暮れ。阪神・淡路大震災から14年目を迎えた被災地は、新たな一歩を踏み出した=17日午後5時36分、神戸市中央区(撮影・青木信吾)
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「1・17」の文字が浮かび上がった神戸の夕暮れ。阪神・淡路大震災から14年目を迎えた被災地は、新たな一歩を踏み出した=17日午後5時36分、神戸市中央区(撮影・青木信吾)

 阪神・淡路大震災の復興土地区画整理事業が、公共施行の十八地区のうち十四地区で終了する中、事業を円滑に進めるための住民組織「まちづくり協議会(まち協)」も、半数の九地区で解散または活動休止していることが十七日、分かった。住民同士の交流行事などソフト面のまちづくりは、事業完了後もまち協が存続して継承したり、他団体に引き継いだりした地区がある一方、収束したところも見られる。防災、防犯で地域コミュニティーづくりが重視される中、まち協が残したものは大きく、「その後」が注目される。(徳永恭子、石崎勝伸)

 まち協は、土地区画整地で住民の意見集約や行政との交渉を目的に結成。当初、事業への住民の反発が強い中、公園や道路についての「住民案」をまとめるなど、大きな役割を果たした。

 各市によると、既に解散したのは神戸市の森南第二、御菅西▽兵庫県芦屋市の西部第一、同第二、芦屋中央▽兵庫県西宮市の森具-の六地区。事実上の活動休止は神戸市の森南第三、鷹取東第一▽兵庫県尼崎市の築地-の三地区。

 その理由は「事業のためにつくった団体だから」とするまち協が多いが、新たなまちづくりを目指したものの住民の賛同を得られず、解散を余儀なくされた地区もある。後継役員が決まらないという事情もある。

 一方、活動を続ける地区は、事業で生まれた広い公園や集会所などを活用しコミュニティーづくりを進める。神戸市は事業完了後のまち協自立を促すため、二〇〇六年度から三年間で一団体当たり最大百万円の助成制度を導入。まち協からは「被災地で生まれた『住民主体のまちづくり』を広めるために、行政も一緒に仕掛けを考えてほしい」との声も上がる。

 公共施行の事業で残る四地区のうち、神戸市の鷹取東第二、兵庫県西宮市の西宮北口駅北東は完了のめどが立った。兵庫県淡路市の富島は〇八年度中の完了を目指し、仮換地指定率が100%に満たないのは神戸市の新長田駅北(同91%)だけになっている。

2008/1/18
 

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