
兼松が建設した「海岸ビルヂング」。れんが造り3階建ての建物は国登録有形文化財となっている=神戸市中央区海岸通3(撮影・田中靖浩)
明治の面影を残す「海岸ビルヂング」は、神戸港の旧メリケン波止場近くの国道沿いにある。老舗商社の兼松が1911(明治44)年に建設し、「日濠(にちごう)館」と名付けて7年間本店を置いた。
源流の「濠州(ごうしゅう)貿易兼松房治郎商店」は1889(同22)年8月15日、わずか3人で羊毛輸入を始めた。近くに本店があった鈴木商店は既に神戸八大貿易商の一つに数えられていた。
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