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2位でフィニッシュする兵庫のアンカー延藤潤。東洋大の同期、埼玉・設楽悠太に背中を見せ続けた=19日午後、広島市中区(撮影・吉田敦史)
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2位でフィニッシュする兵庫のアンカー延藤潤。東洋大の同期、埼玉・設楽悠太に背中を見せ続けた=19日午後、広島市中区(撮影・吉田敦史)

 全国都道府県対抗男子駅伝で2位に入り、5年ぶりの入賞を果たした兵庫。アンカーを担った延藤潤は「のぶとう・じゅん」と読む。高校時代の彼は、上体が揺れ始め、表情に険しさが増してからが真骨頂だった。食らいつく。粘る。耐える。そして、諦めない。駅伝の名門高校出身ではない彼の陸上人生には、いつも注目していた。

 三木市立自由が丘中までバスケットボール部に所属していた彼は三木高から長距離に取り組む。兵庫県高校駅伝では3年連続で最長10キロの1区を担当するなど早くから長い距離に適正を見せ、3年時には全国都道府県対抗男子駅伝で兵庫の優勝に貢献した。

 東洋大に進んだが、故障などもあって東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)に出走することができなかった。同学年には設楽啓太、悠太の双子兄弟ら、2学年上に柏原竜二、2学年下に服部勇馬…。上には上がいた。だが、卒業後に進んだ実業団のマツダでエースに成長し、今年の全国都道府県対抗男子駅伝で兵庫のアンカーを務めるまでになった。

 そんな彼は幾多の名選手を輩出してきた兵庫でも屈指の「シルバーコレクター」である。

     ◇

 〈2008年〉兵庫県高校駅伝1区2位/三木高は過去最高の5位、25年ぶりとなる近畿高校駅伝出場に貢献

 〈2009年〉兵庫県高校駅伝1区2位/三木高は4位で2年連続の近畿高校駅伝へ

 近畿高校駅伝1区2位/三木高は7位入賞

 〈2010年〉全国都道府県対抗駅伝4区区間2位/従来の区間記録を上回って9人を抜き、兵庫の3年ぶり優勝に貢献

 〈2012年〉全日本大学駅伝3区区間2位/東洋大は2位

 〈2013年〉全日本大学駅伝3区区間2位/東洋大は3年連続2位

 〈2019年〉全日本実業団駅伝3区区間2位/15人抜きでマツダの7位入賞の貢献。入賞は旧東洋工業時代以来、43年ぶり

     ◇

 主要駅伝大会の戦績を見れば分かるように、区間2位やチームの2位がずらりと並ぶ。ただ、チームへの貢献度はかなり高い「駅伝男」。2020年、さっそく彼のコレクションに新たな「銀メダル」が加わった。全国都道府県対抗男子駅伝2位。アンカーを担った彼は区間4位で先頭の長野を追ったが、17秒届かなかった。

 高校卒業から10年。28歳になった彼はフォームのぶれが少なくなったように見えた。だが、食らいつく、粘る、耐える、そして諦めない姿勢は健在だった。

 ナンバーカード「28」のアンカーは代々、竹沢健介や山本亮といった五輪代表や世界選手権代表たちが担ってきた。実績に知名度が追い付きつつある延藤潤。「のぶとう・じゅん」の名前は、いずれ世界の舞台で銀色の輝きを放つような気がする。(大原篤也)

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