
兵庫県など関西を中心に行われる生涯スポーツの国際大会「ワールドマスターズゲームズ(WMG)2021関西」の大会組織委員会は28日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、同大会を1年程度延期し2022年5月に実施すると発表した。1985年に始まったWMGの延期は初めて。
入国規制が緩和されない上、コロナで重症化しやすい高齢者の参加も多い。組織委会長の井戸敏三兵庫県知事は「競技だけならやり遂げられるが、選手が交流し、競技後に観光も楽しんでもらう大会理念を全うするには、来年5月では難しい」と理由を述べた。
大会の総事業費は約62億円。延期に伴い、さらに5億~6億円増えるとみられる。詳細な開催日程は各競技団体と調整し、11月4日にスイスである国際マスターズゲームズ協会(IMGA)の総会で正式決定する。
コロナの収束が見通せない中、井戸知事は「これ以上の延期は現時点では考えていない。開閉会式をオンラインで行うなど感染対策を考えていきたい」とした。
27日現在で大会への参加申し込みは1万4933人(国内1万3139人、国外1794人)。来年2月末としていたエントリーの締め切りも1年延ばし、キャンセルも受け付ける(手数料が必要)。
WMGは原則30歳以上なら誰でも参加でき、10回目の今大会は来年5月14~30日、関西2府4県と福井、徳島など4県を会場に35競技が行われる予定だった。(斉藤絵美)
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