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オンライン取材に笑みを浮かべる倉橋香衣
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オンライン取材に笑みを浮かべる倉橋香衣
車いすラグビー日本代表の倉橋香衣(中央)。男性に交じって世界選手権を制した=2018年8月、オーストラリア(C)JWRF/ABEKEN
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車いすラグビー日本代表の倉橋香衣(中央)。男性に交じって世界選手権を制した=2018年8月、オーストラリア(C)JWRF/ABEKEN

 トランポリン中の事故から男女混合の車いすラグビーで再起した。女性唯一の日本代表として知られる倉橋香衣(30)=神戸市須磨区出身、商船三井。2018年に世界選手権の初優勝に貢献し、現在は東京パラリンピックでの活躍を確実にするため、一から体づくりに励んでいる。(有島弘記)

 大学進学まで体操選手だった。小学1年の時、有り余った体力を見かねた母親に連れられ、競技を始めた。同市中学総体では3年時に平均台3位。2位は2学年下で、今や重量挙げ界の顔、八木かなえだった。

 高校でも体操を続けたが「怖がりで下手くそ」と振り返る。なるべく練習を避け、それでも「回ることは好き」と相反する気持ち。進学した文教大にトランポリン部があり、転向した。

 大学3年の11年春、大会中の練習で頭から落ちた。頸髄(けいずい)損傷で、鎖骨から下の感覚を失い、車いすで自立できるまで3年かかった。

 車いすラグビーの存在はリハビリ中に知った。ガシャン-。車いす同士が激しくぶつかり合っても「誰も怒られへんし、ワハハと笑ってる」。15年に本格的に練習を始めると、2年後に初の代表入り。ローポインター(障害が重い選手)として攻守のつなぎ役を担う。

 「スピードや押し合いは男性が強い。次のプレーを考え、先に動く。一瞬でも迷うと(障害で)こぐのが遅いので、車いすの向きとか細かいところまで意識している」

 素早い判断で相手を食い止め、味方の進路を空けて攻撃をサポート。18年の世界選手権で頂点に立った。

 運動機能が残る両肩を軸に車輪を回すが、強度の高い練習に昨年、両肩が悲鳴を上げた。代表トレーナーらの助言で鍛え直し、年末から兵庫県立障害者スポーツ交流館(神戸市西区)で日によって4時間の猛練習。こぐバランスを意識した新たな走法も体に染み込ませ「陸上部です」と笑う。

 コロナ禍は長引き、今夏の東京パラ開催も不透明さが残るが「『あってくれ』と信じている。いつでもいける準備をしておくだけ」。12人の代表枠を勝ち取ることだけに集中している。

     ◇     ◇

【くらはし・かえ】 神戸市須磨区出身の30歳。花谷小1年から体操クラブに通い、東落合中、須磨高(現須磨翔風高)まで競技を続けた。トランポリンに転向した文教大で大けがを負い、車いす生活に。2015年に男女混合の車いすラグビーを本格的に始め、18年の世界選手権で日本の初優勝に貢献。東京パラリンピックで代表入りを果たせば、初出場となる。

     ◇     ◇

【車いすラグビー】 男女の混合競技でプレーの激しさから「車いすの格闘技」とも呼ばれる。試合人数は4対4で、選手交代に制限はない。障害の程度別に選手の持ち点があり、障害の重い0・5点から軽い3・5点まで0・5点刻みで7段階。試合では出場4人の合計を8点以内に収める必要がある。女性が出ると、1人につき0・5点の追加ポイントがチームに認められるため(4人合計で最大10点まで可能)、戦略の幅を広げることができる。

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