
東京五輪柔道男子66キロ級代表の阿部一二三(パーク24、神港学園高出身)が25日、報道陣のオンライン取材に応じ、1992年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダリスト、古賀稔彦さんの訃報に「びっくりした。担ぎ技で海外選手を倒す姿は憧れ。古賀先生のような柔道家になれるように精進する」と語った。
阿部は10代半ばの頃、古賀さんに助言を受ける機会があり「初めて声を掛けてもらったときの喜びは今でも覚えている」と振り返る。神港学園高時代には、全国高校選手権73キロ級決勝で古賀さんの長男、颯人さんを破るという「縁」もあった。
その後、古賀さんの母校の日体大に進学。一本背負い投げが代名詞の「平成の三四郎」に似て、切れ味鋭い背負い投げを繰り出す阿部は「古賀稔彦の再来」とも称された。
昨年12月の東京五輪代表決定戦で丸山城志郎(ミキハウス)との一騎打ちを制した際、古賀さんの称賛するコメントを目にしたといい「とてもうれしく思った」と話す。今夏の東京五輪に向け「先生のような豪快な担ぎ技で優勝したい」と誓った。(藤村有希子)
