
1型糖尿病を抱えながらアスリートとして第一線で活躍するプロ野球阪神の岩田稔投手とサッカーJ1神戸のセルジ・サンペール選手が8日、オンライン交流会で体験談などを語り合った。
1型糖尿病は、生活習慣に関係なく発症する原因不明の自己免疫疾患で、インスリン注射を毎日打ち続けなければならない。病気への理解を深めてもらおうと、支援団体「日本IDDMネットワーク」が競技や国籍を超えた交流会を主催した。
ともに10代で発症した2人は、当時の悩みや病気の公表を決意した思いを紹介した。今も試合中に低血糖になるという岩田投手は「ベンチでゼリーを小まめに取っている」。逆に試合中は血糖値が上がりやすいというサンペール選手は「インスリン注射と砂糖を常に持ち歩いている」と血糖値管理の大切さを話した。
低血糖になった岩田投手が、後輩を説教した後に意識を失い、救急車で運ばれたエピソードを明かす場面も。同じ病気を持つ子どもたちの質問にも真摯(しんし)に答えた2人は「病気の根治が夢。治療法の研究のため、協力して活動していきましょう」と誓い合った。(山本哲志)
