■どちらか1匹選ぶなんてできない
茶トラのチャロちゃん(4歳・オス)と黒サビ猫のクロちゃん(4歳・メス)は、岩手県に住む高橋さんが、友人の友人から譲り受けた猫だ。たくさん産まれたので引き取り先を探しているということだった。
高橋さんは20年ほど前にクロちゃんという猫を飼っていた。クロちゃんは、高橋さんが当時勤めていた職場の駐車場で、車のタイヤの陰に隠れて小さな声で鳴いていた。抱き上げても逃げなかったので、連れて帰って家族にしたという。2、3年経ち、高橋さんは結婚した。クロちゃんも一緒に暮らしていたが、子供が生まれた1年後、クロちゃんが突然どこかに姿を消してしまった。
「ずいぶん探したのですが見つからず、戻ってくることもありませんでした。心のどこかえで気になっていたのですが、子供も3人に増え、忙しさから猫のことを忘れる日が増えていきました」
それから6年後、高橋さんはチャロちゃん、クロちゃんに出会った。1匹だけもらうつもりでいたが、発砲スチロールの箱にピッタリ寄り添って入っている2匹のうち、「どちらか1匹選ぶなんてできない」と思い、2匹とも引き取ることにしたという。
■家族の一員だから名前をつけないと
家に連れ帰ると、末の息子(当時、小学生低学年)が特に喜び、段ボール箱でおうちを作ってくれた。毛布を敷いたり、おもちゃを入れたりしたが、2匹は怯えて水も餌も食べずにずっと鳴いていた。その日は結局、段ボール箱の隅に隠れてなかなか出てこなかったが、1~2日もすると少しずつ慣れたのか、やっとトイレで用を足し、ミルクを飲むようになったという。
家族の一員になったのなら名前を付けよう!と家族でいろいろ考えた。ポンズやワサビ、虎之助、武蔵などの候補があったが、オスの茶トラをちゃいろい方、メスの黒サビをくろい方と呼ぶようになり、最終的にチャロちゃんとクロちゃんになった。
■我が家は7人家族だね
オスのチャロちゃんは元気いっぱいで、好奇心旺盛。ごはんもたくさん食べ、たまに食卓にある唐揚げやソーセージをサッとくわえて2階の階段に置きに行く。食べるわけではなく、獲物だと思っているのかもしれない。あまり家族に甘えず、抱っこも嫌がり、膝にも乗らないが、唯一長男には懐いていて、枕元で一緒に寝ていることがあるそうだ。
メスのクロちゃんはおとなしく、甘えん坊の慎重派だ。高橋さんに一番懐いていて、食事中に膝の上に乗ったり、寝ている布団の中に喉を鳴らしながら入ったりする。チャロちゃんと違い、食も細く、日向でゆっくりと寝るのが好きだ。チャロちゃんがいたずらをしたり脱走したりすると鳴いて教えてくれる。
普段は完全に室内飼いだが、たまに隙をみて脱走する。その日も外からチャロちゃんの声がしたので「脱走したんだな?」くらいに思って庭を探したが、姿が見えず。近くにはいるはずだけど…?とあちこち探していると、近所の人が来て「猫ちゃんが屋根にいるよ!」と。なんと家の2階の屋根の上にいた。どこからどう行ったのか…。
チャロちゃんとクロちゃんが来てから、「チャロはどこいった?クロちゃんは?」が合言葉になっています。チャロちゃんの姿が見えないとクロちゃんが鳴いて教えてくれる。
「子供は男の子ふたりに女の子がひとりいますが、我が家は7人家族だねって話しています」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)
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