戦国武将、明智光秀ゆかりの福知山市にいま、盆と正月がいっぺんにやって来ている。東京五輪の開会式で話題となったピクトグラムを、ちょんまげ姿の光秀に応用。そのユニークさが受け、SNSなどで反響を呼んでいる。一方、ZOZO創業者、前澤友作さんのふるさと納税500万円を活用した「♯福知山城チャレンジ」企画も秀作2案に絞り込まれ、いよいよ決戦投票へ。ちょっと、やりすぎじゃない?
あの手、この手で話題を提供してきた京都府福知山市が、また世間をあっと言わせた。
東京オリンピックの開会式で評判になったピクトグラムで、地元ゆかりの光秀ちょんまげバージョンを作成。市の公式ツイッターやインスタグラムで公開すると「かわいい」「シリーズ続編が楽しみ」といったコメントが寄せられ、8月2日時点で2000件以上の「いいね!」がついた。
しかも、この大手柄を挙げたのが4月に秘書広報課シティプロモーション係に配属された23歳の新人職員というのだから2度驚く。当の西邑梢さんも想像した以上の反響に声を弾ませた。
「ひらめいたのは常に福知山の魅力を発信したいと思っているからでしょうか。これほどまでに、みなさんに関心持ってもらい、うれしいです」
作成までの流れはこうだ。7月23日、東京五輪の開会式。白と青の衣装を着たパフォーマーが競技のピクトグラムを再現する場面を見て、とっさに光秀版を思いつく。4連休明けの26日に所属先で提案。即OKをもらうと、6パターンの図案を作成し、27日には市のツイッターとインスタグラムで発信した。
「切り貼りして、ちょんまげにしたところと、あとは”愛妻家”とか”教養人”とかキラキラをつけた”良君”といった光秀さんらしさを出すところを工夫しました。コロナ収束後にぜひ福知山を訪れてほしいです」
希望者には無料で画像を配信しており、電話での問い合わせも多数。ちなみに、福知山高校同窓会の東京支部からも「同窓生に紹介したい」と連絡があったそう。市では早くも続編を構想中で、アイデアを広く募集するというのもいかもに福知山らしい。
何しろ、教員志望でもあった西邑さんが市の職員に方向転換したのも本能寺の変をパロディ化した「謀反に関する重要なお知らせ」ハガキなど、数々の仕掛けに心をくすぐられたからだ。そんなプロジェクトのひとつで、プロモーション課の中井啓太さん(30)が中心となって進めて来た「♯福知山城チャレンジ」もいよいよ佳境を迎える。
これはZOZO創業者で「お金贈りおじさん」の前澤友作さんが納めたふるさと納税500万円を活用し、光秀が築いた福知山城を舞台に世のためになるイベントを実施しようというもの。最終的に2案に絞り込まれ、7月30日から決戦投票に入り、現在600票以上が集まっている。
それもそうか。どちらも甲乙つげたいもの。1つはスペクタクル新作能「光秀」×甲冑隊in福知山城なるもので、どんなストーリーになるのか、丹波各地の甲冑隊がそこにどう絡んでくるのかなどスケールが大きそうで、ワクワク感たっぷりだ。
もう1つはといえば、明智光秀流 福知山祝言式。こちらは戦国時代の結婚式を城内でおごそかに再現するもので、コロナ禍で結婚式の機会を奪われている新婚夫婦を応援する。当然、愛妻家の光秀を意識したもで、心温まるウエディングプラン。1つ選べというのが酷ではないか。
まとめ役の宇都宮萌さんは「小さい市役所の小さい係だからこそ、力を合わせ、チャレンジ精神で取り組んでいます。ありがたいことに、福知山チャレンジもピクトグラムも多くの反響が届いています。福知山のファン拡大に向けて、引き続き頑張ります」と意気込んでいた。
決選投票の締め切りは8月13日まで。ピクトグラムの続編も待ち遠しい。福知山は熱いお盆になりそうだ。もしや、あの「麒麟」が来ているのかもしれない。
問い合わせはシティプロモーション課のホームページまで。
(まいどなニュース特約・山本 智行)
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