■じゃんけんでつかんだ縁
みらいちゃん(生後半年・オス)は、広島県動物愛護センターに収容されていた。保護の経緯は分からない。みらいちゃんを育ててくれた職員は「あまりにも小さくて、育たないかもしれないと思った」と言っていたそうだ。
広島県に住む山下さんは、長男が進学のため寮に入ることになり、とても仲のいい兄弟だったので、次男が寂しい思いをするのではないかと思い猫を迎えることにした。広島県愛護センターのサイトには譲渡コーナーがあり、みらいちゃんはそこに掲載されていた。とても可愛らしいみらいちゃんに山下さんはひとめぼれ。譲渡会に参加し、指定の日に講座を受講した。山下さんの他にもみらいちゃんを希望している人が一人いて、じゃんけんで勝った山下さんが引き取ることになった。
■前向きになれる名前「みらいちゃん」
2021年6月、夫婦でみらいちゃんを引き取りに行き、愛護センターから自宅までキャリーに入れて40分ほど車で移動したが、奥さんのそばでいい子にしてくれていたという。みらいちゃんは最初からとても人懐こく、寄ってきてくれるとても可愛い子だった。
「目がくりっとしているので、とても愛くるしいですし、みらいからもコミュニケーションを取ろうとしてくれるなあと思いました」
家に着いた時から好奇心旺盛で元気いっぱい!みらいちゃんは家の中を走り回っていたという。日中は誰もいないことが多いので、山下さんが自作した大きめのケージに入ってもらっている。名前は次男が提案した「みらいちゃん」にした。山下さんも、いろいろ大変なこの時期に、明るいイメージがある言葉で、今から一緒に過ごしていくのに良い名前だと思ったそうだ。
■スマホの写真はみらいちゃんだらけ
とても甘えん坊。いつも家族のいる場所でくつろいでいる。リビングに誰もいないと、家の中に誰かいないか探しに行く。
「家族の誰かの体調が悪いと分かるらしく、ずっと側にいてくれるんです。とても穏やかで優しい子です。次男も家に帰ってきても誰もいないということがなく、みらいがいい相棒になってくれています」
みらいちゃんは、猫じゃらしで遊んでもらうのが大好き。遊びたくなったらそばに来て、「ニャーニャー」とアピールする。「これで遊んで」と、おもちゃをくわえてくることもある。
みらいちゃんを迎える前、山下家の共通の話題は、もっぱらディズニーリゾートだった。みんなディズニーリゾートが大好きだった。しかしいまは、みらいちゃんが会話の中心になってきているという。
「スマホの写真はみらいだらけです(笑)みんな、みらいの姿が見えないと「どこどこ?」と探すくらい気になっている存在で、毎日癒されています」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)
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