130万人超のプレイヤーがいるという人気ゲーム「文豪とアルケミスト」と神戸文学館がコラボした企画展「蘇る神戸ゆかりの文豪たち」が1月28日から、同館(神戸市灘区王子町3)で始まった。ゲームでは艶っぽい男前キャラクターとして登場している近代の文豪たちが残した足跡を辿ることで、文学と深い関係がある神戸の魅力に触れることができる。5月22日まで。
「文アル」はDMM GAMESで配信中の文豪転生シミュレーションゲーム。文学書のページを黒く染めていく「本の中の世界を破壊する侵蝕者」に対抗するため、錬金術師(アルケミスト)が文学の力を知る文豪を転生させる-という世界観でファンを楽しませている。実在の文豪をキャラクターとして登場させているのが特徴。2016年にPCブラウザ版、翌17年にアプリ版を配信し、登録者数は現在130万人を超えているという。
企画展は神戸文学館が「ゲームを入り口に、文学にあまりなじみのない若い人にも興味を持ってもらいたい」と運営会社に持ちかけて実現。神戸で「細雪」を書いた谷崎潤一郎や、晩年に神戸の修行僧と文通していた夏目漱石、神戸で療養した正岡子規など、文豪たちと神戸との関わりについて、当時の写真や原稿、著書の引用などから掘り下げていく展示になっている。
例えば江戸川乱歩。「横溝(正史)君と二人で神戸の町を散歩して、とある家具店の店先に、大きな肘掛椅子が陳列してあるのを見つけ、私はいきなりその店へ入って行って、『この椅子の中へ人間が隠れられるでしょうか』と聞いたものである」という乱歩の文章を紹介することで、あの「人間椅子」のアイデアが実は神戸で生まれたことがわかる。谷崎潤一郎が暮らした「倚松庵」の間取りや写真、横光利一がしばしば滞在した神戸・灘の思い出を綴った文章なども興味深い。
もちろん、それぞれの文豪は見目麗しい「文アル」キャラクターとしても会場に“降臨”。企画展に限り撮影は自由で、同館は「肩肘張らず、軽い気持ちで遊びに来てほしい」と呼び掛けている。
入場無料。来場者には限定ブックカバーのプレゼントがある。
◇ ◇
【神戸文学館】
神戸市灘区王子町3-1-2(王子動物園西隣)
電話/ファクス 078-882-2028
水曜定休
(まいどなニュース・黒川 裕生)
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