■右前脚がブラブラの野良猫
蔵人(クロード)くん(推定4歳・オス)には、右前脚がない。保護された時に動物病院で切断されたという。
2021年10月初旬、岡山県に住む笠さんは、地域猫活動をしている知り合いが、SNS に「右前脚を怪我した野良猫をやっと捕獲して病院に連れて行った」という投稿を見た。腕を引きずりながら歩いていたので怪我しているのは知っていたが、凶暴だったのでなかなか捕獲できなかったそうだ。弱ってきたのでやっと捕獲できたという。
さらにSNS には、「獣医師が『これはダメだ。すぐに切断しなければ』と言うので、切断手術をしてそのまま入院することになった。しかし、猫を4匹飼っているので、これ以上飼えない。連れて帰ることが難しいので、無理をお願いするのも心苦しいが、どなたか退院して里親が決まるまでの間、一時預かりをしていただけませんか」と続けられていた。
■僕が引き受ける
笠さんは、秋田犬の保護犬、風雲丸くんとハチワレ猫の雷蔵くんを飼っていた。一緒に暮らす義母が、動物が苦手なので少し気を遣って飼っている。しかし、蔵人くんのことを知った時、迷うことなくすぐさまダイレクトメッセージで「一時預かりしたい」と名乗り出たそうだ。
「蔵人は術後2週間で退院、うちに来ました犬猫についてはまあまあベテランなので、右前脚の切断手術あがりの猫だからといって、特に悩むことはありませんでした」
蔵人くんは意外と元気だったので、笠さんは安心した。
「入院と手術で多少滅入っているとはいえ、蔵人は町内のボス猫だったので、顔もでかいし、堂々としたもんです(笑)」
ちなみに、その町内には他にも手を怪我している猫が2、3匹いたそうだ。ケンカなのか人に虐待されたのか理由は分からない。
■元ボス猫の風格は衰えず
蔵人くんは先住の風雲丸くんや雷蔵くんにもすぐになじんだ。まるでもう何年もずっと一緒に暮らしてきたかのようだった。起きている時はもちろん寝る時もずっとべったりくっついている。右前脚がなくても元気に走り回るし、ジャンプもできるそうだ。
「ボス猫だった割には意外と甘えん坊なんです。抱っこしていると頭を胸に寄せてきます。初めて会う僕の友達に抱っこされてもおとなしくしていますし、甘え上手ですね。本当に野良猫だったのかと思うくらい(笑)ただ、百戦錬磨を思わせる風貌だけは、どこか他の猫とは違っています」
一応、義母と妻には「一時預かりしたい」と断ってあるが、暗黙の了解で、蔵人くんは笠さんの「うちの子」になったようだ。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)
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