「中学生の時に描いてた絵と今の絵が違いすぎる」とTwitterに投稿したハンカチさん(@koutyakizoku)。「中学生の絵」は画用紙にシャーペンで描いたという、どこかレトロフューチャーな趣のある一枚で、対する「今の絵」は高層ビルが立ち並ぶJR大阪駅周辺を写真と見紛うリアルなタッチで細部まで緻密に描き込んだデジタルペイントです。なるほど確かに全く違う絵ではありますが、まだ作風が完成される前の中学時代の作品にも大変な労力とアイデアが注ぎ込まれていることがビシバシ伝わってきます。ハイパー・リアリズムを追求した風景画で人気のハンカチさんに話を聞いてみました。中学時代の絵、ご自分では今どう思っていますか?
ハンカチさんは岡山在住の26歳。2年ほど前、やはりJR大阪駅周辺を描いたデジタルペイントが「写真より綺麗」と大反響を巻き起こし、一躍その名を知られるようになりました。絵は幼少期から描いていましたが、高校生の頃、本格的にデジタルペイントに移行。現在もペンタブレットでリアルかつ美しい絵を生み出し続けています。
今回投稿された“ビフォーアフター”には「いや、どっちもすげえよ」「バケモノ中学生で草」「中学生の時点で完成された絵を描けてるのに大人になって更に進化した絵を描いてるだと」など、あまりのクオリティに衝撃を受ける人が続出。ハンカチさんは、どういう思いでこの2枚を並べて投稿したのでしょうか。
ハンカチさん:「中学生の頃に描いていたイラストはファンタジーチックな作風で、現在のリアル志向の作風とは随分違うという意味で投稿しました」
奥にそびえる巨大な時計塔や両サイドに並ぶ建物、交差する階段や橋、あちこちから伸びるダクトが印象的な中学時代の絵。具体的なモチーフはあるのかどうか、また、工夫したり苦労したりした部分についても質問してみました。
ハンカチさん:「空想画なのでモチーフはありません。自分の頭の中で地図を作って探検するような感覚で描いていました。工夫した点は透視図法の活用だと思います。この頃は画用紙にシャーペンと定規で作画をしていたので、細かい描き込みは随分苦労した記憶があります」
この絵を描いてから12年ほどでダイナミックに進化したハンカチさんの作風。絵を描くことに興味がある人や、今まさに上達を目指して描きまくっている人にも励みになったのではないでしょうか(あるいは逆に、あまりの画力に打ちひしがれてしまった人もいるかもしれませんが…)。そんな人たちに、ハンカチさんはこう伝えたいそうです。
「ネットやSNSで色々な情報が交錯する中で、自分の絵に対する評価を気にしたり、誰かと比較したりすることは、時に勇気づけられ、時に悲しい気持ちになる事もあると思います」
「もし自分の作品に自信が持てなくて焦りを感じる時は、絵を描く楽しさを思い出してみてください。周りの評価を気にせずに自分の『好き』と向き合って、その『好き』を絵に描いてみてください。絵を描く楽しさはきっと描き続ける大きな原動力となるはずです」
ハンカチさんは完成した作品だけでなく、制作途中の様子などもSNSで発信しています。興味のある人はぜひチェックしてみてください。
(まいどなニュース・黒川 裕生)
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