NHKでアニメ化された創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」の連載が4月16日、神戸新聞紙上でスタートします。主人公は人に媚(こ)びないクールなデブ猫「マル」。愛媛を旅していたマルが「広い世界を見てみたい」と四国を飛び出し、船で出会った少女とともに神戸へ上陸。兵庫県の旅が始まります。毎週土曜日の神戸新聞朝刊に掲載します。
■保護猫カフェで育ち、愛媛を旅したマル
愛媛県松山市の保護猫カフェで育ったマルは、引き取られたアンナ家で美味しいご飯をもりもり食べ、立派なデブ猫になりました。マルの穏やかな日々は、アンナ家にその後、新しく加わった子猫の登場で一変します。アンナ家の愛情が新しい子猫に注がれる中、デブ猫のマルはみそっかす扱い。窓辺で丸まり、寂しさをこらえるマルの前に黒猫が現れ、言いました。「気高き者よ。立ち上がりなさい。その目で広い世界を見るのです」。その言葉に背中を押されるように、マルは愛媛を巡る旅に出たのでした。
■山本周五郎賞作家の早見和真さんが執筆
日本推理作家協会賞や山本周五郎賞を受賞した小説家の早見和真さんが文を、絵本作家かのうかりんさんが絵を担当します。愛媛編(計3シリーズ)は2018年に愛媛新聞で連載が始まり、道後温泉やミカン畑、しまなみ海道などの名所を旅し、恋をして、2022年1月に終了しました。
■NHKでアニメ化 給食の牛乳パックにも
デブ猫マルは人気を博し、NHKが2021年末にアニメ化。俳優の滝藤賢一さんが哀愁漂うデブ猫「マル」の声優を演じて全国放送されました。今年2月には愛媛の小中学校、特別支援学校に配られる学校給食の牛乳パックにプリントされました。
■兵庫五国を巡る旅へ 「マルを愛して」
神戸新聞の連載では、サブタイトルが「マルのはじまりの鐘」。教会の鐘の音を合図に、広大な兵庫五国(摂津、播磨、但馬、丹波、淡路)を旅します。早見さんは「五つの違う文化がある兵庫を、物語で一本軸にしていくのはチャレンジングで楽しみ。多くの人にマルを愛してほしい」と語っています。
■絵本やぬいぐるみ販売 クリアファイル特典も
連載する神戸新聞のオンラインショップ「得ダネ」では、かなしきデブ猫ちゃんは愛媛編の絵本3冊(各1980円)やぬいぐるみストラップ(990円)が販売しています。現在、送料無料で、絵本購入者には兵庫版デブ猫ちゃんクリアファイル3枚が特典でついてきます。
神戸新聞オンラインショップ「得ダネ」
https://kobe-np.stores.jp/
(まいどなニュース・伊藤 大介)
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