日常生活や仕事などさまざまな場面で、困難や生きづらさを感じる発達障害。大人になってから、発達障害と診断される方も少なくありません。人間関係がうまくいかない、話を理解してもらえないなど、これまで他者交流に悩みを抱えてきたYさん(30代・関西在住)は、半年前に発達障害と診断されました。
■生きづらさの原因は発達障害だった
Yさんは幼少期から友達と仲よくしたいにもかかわらず、ふとした一言でトラブルになり、うまく人と関わることができませんでした。それは大人になって社会に出てからも同じでした。
短大卒業後、医療クリニックで受付のアルバイトをしていました。しかし、長く続いても半年、さまざまなクリニックを転々とする中、障害福祉サービスのアルバイトの求人を見つけ、働くことになりました。Yさんはこれまで仕事はつらいものだと思っていましたが、障害福祉サービスの事業所では、はじめて居心地のよさを感じたといいます。
仕事に取り組む中で、事業所を利用する人たちの生活歴などの情報を目にする機会が増えてきたYさんですが、そのうち利用者の人たちが自分と似たような学生生活を送っていたり、同じような悩みを抱えていることに気が付きました。そして働きはじめて3カ月が経ったある日、「自分はもしかしたら、発達障害なのかも」と思い、上司に相談したといいます。
上司からは「もし自分がそう思ってつらいなら、一度病院を受診してもいいかもしれない」とアドバイスをもらい、自分でクリニックを受診しました。その結果、「発達障害」と診断されたのです。
■発達障害とわかって自分を許せるようになった
Yさんは発達障害と診断されたとき、悲観的な思いはなく「やっとラクになれる」と感じたそうです。
これまで「なぜ?」「どうして?」と、他者とうまく交流ができない自分を責めていました。しかし、発達障害だと理由がわかったことで、自分を許してあげようと思えたのだといいます。発達障害とわかってからは、無理に人に合わせようとするのではなく、自分らしさや自分の得意なことを大切にしたいと思うようになりました。
そう思えた理由は、障害福祉サービスの事業所で働き、利用者の人たちを身近に見てきたからだそうです。障害があっても自分らしく生活を楽しんでいる人たちがいることや、周りのサポートを受けながら自分の得意を生かせる環境があることを知ったのです。
■仕事をやめて個人事業主に!新しい人生のスタート
Yさんには得意なことがありました。それは絵を描くことです。勤務先の上司に絵が上手なことを褒められたことをきっかけに、絵を自分の収入につなげたいと感じるようになりました。
そのことを上司に伝えると、一緒に絵を販売できるサイトを探してくれました。そして出品したところ、売れたのだといいます。Yさんははじめて人に自分を認めてもらえたような気がして、これを職業としていきたいと強く思い、その後も絵を描き続けました。
売れないこともありますが、売れたときの感動が忘れられず、現在は勤務先の障害者施設を退職し、現在は絵で生計を立てています。Yさんは発達障害と診断されたことで、新しい人生を切り開けたと笑顔で話してくれました。
(まいどなニュース特約・長岡 杏果)
あわせて読みたい
話題
-
鼻ピョコピョコして「おかわり!」 「1つずつだよ」徳山動物園のゾウと飼育員の駆け引きにほっこり
-
ゴミ捨て場で目が合うと必死に鳴きながら近づいてきた猫 5匹の先住猫に囲まれた温かい生活で気品あふれるレディに成長
-
【厳選】車中泊におすすめの15車種 車選びのポイント、グッズ、ルールについても解説
-
移動教室の机の落書き…まさかの返事から始まったやり取り 「今日が最後の授業でした」のお別れのメッセージがぐっとくる【漫画】
-
「あ、俺、この子のパパなんだ…」病院で言われた一言に12万人が涙 路上の子猫を保護して知った“親の責任”と「猫中心の幸せな生活」
-
一目惚れしたオッドアイ猫、譲渡前に「耳が聞こえない」と判明 それでも迎えた愛猫は、撫でる前からゴロゴロの甘えん坊に
-
自信のなさが気になる… 使い捨てカイロのネーミング アイリスオーヤマに聞いた
-
新しい職場あるある 「何でも聞いてね」は案外質問しづらい もやもやを吹き飛ばした正解の声かけに「天才かよ」【漫画】
-
モバイルバッテリーが発火! ガラス繊維素材の耐火シートで延焼を最小限に 防災グッズ「ひけシ~ト」の実力と残る課題
-
運送会社の広報部長は“にゃんフルエンサー” 保護猫「ふく」 右前足を失い血まみれのところを社員に救われて8年