鉄人爺さん、略して鉄爺。43年の会社生活を卒業し、「暇を持て余さない老後」をコンセプトに第二の人生にチャレンジする。里山、自転車、マラソン、旅にグルメに…。
名古屋2日目の日曜日は、まずはランチで思い出の味を求めることにした。
前夜、味仙からホテルへ帰るタクシーのドライバーの話が興味深かった。「とにかくトヨタ次第。関連産業のすそ野も広いですから、トヨタが動けば町が動く、トヨタが止まれば町も止まる、そんな感じですよ」と夜の名古屋を語る。
「コロナの数年前からトヨタがトランプ大統領(当時)に目の敵にされた時期もあって、それが落ち着いたと思ったらコロナです。昔を知っている人間からすれば、ずーっと止まったままという感じですかね。私、この何年間かで、ただただ生活費の補填だけで借金が380万円できました」。本人は冗談めかすのだが、お愛想笑いもできずに車を降りた。
この日の目指したのは、これも名古屋グルメの代名詞「あんかけスパゲッティ」。その元祖である「ヨコイ」KITTE名古屋店だった。
デイリースポーツのトラ番記者時代の名古屋遠征の味。当時中日ドラゴンズ担当として名古屋に在住していた先輩記者がヨコイの大ファンで、遠征中は毎日のように繁華街にある錦店で待ち合わせてランチした。
その錦店は日曜日が定休のため、名古屋駅近くのKITTE名古屋店に目標を切り替えた。ビル地下の小さな店舗ではあるが、開店の午前11時前に店の前に行くと、これまた10人ばかりの客がまだ閉まっているシャッターの前に並んでいた。
初めて訪れた40年前のスタンダードだったスペシャルをオーダーする。この日もつきあってくれた地元の知人は一番人気だというミラカンを頼んだ。具材、トッピングのバラエティは随分増えてメニューを見ていると目移りするほどだが、キモであるコショウの効いたソースの味は昔のままだ。
実はもう1軒、どうしても訪ねてみたい店があった。繁華街の栄、御園座の裏手にあった三重・四日市名物の「トンテキ」の専門店だ。40年前当時、ランチの定食が1000円以上だったからちょっとしたぜいたくだったと思う。関西でも東京でも食べられないボリューム満点、にんにくゴロゴロ、ソース味のトンテキはカルチャーショックでもあった。
おぼろげな記憶をたどりながら足を運んだ。御園座の周りをグルグル、思いつく限りの場所を歩き回ったが、思い当たる店には出会えなかった。思えば当時、店を切り盛りしていたのが50代のご夫婦。現役なんてことはありえない。なにせ40年以上が経っているのだ。
その一方でこうして当時の味を懐かしがれる自分がいる。感慨を土産に名古屋編はひとまず幕ということに。
(まいどなニュース特約・沼田 伸彦)
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