広島にあるペット保護・譲渡活動を行うピースワンコ・ジャパン(ピースワンコ)は、これまで広島県内の殺処分対象の犬を引き取り、過去7000頭以上を助けてきた団体です。「ドリームボックス」という犬の殺処分機の稼働を止め、日本全国の犬の「殺処分ゼロ」の実現を目指しています。
保護当初、「どこがキレるツボなのか」が全然わからず、突然人に噛み付くような態度を取る気性の荒い犬が来ました。その名も元就(もとなり)。短毛の骨太の和犬で、確かに怒ると怖そうな表情。当初は、スタッフでさえ元就の体に触るのを躊躇したと言います。
■人懐っこくなり笑顔を見せるように
しかし、スタッフの献身的なケアや人馴れトレーニングによって、元就な「人間は敵ではない」こと少しずつ理解し、よくからなかった「キレるツボ」もなくなりました。やがて、どんな人でも噛み付くことがなくなりました。
また、特に散歩に連れていってくれる人には一気に懐っこくなり、後には散歩のリードを引っ張る人間の顔を見て「友達だ」と認識するのか、振り返って見ては楽しそうに接するようになりました。
素敵な笑顔を浮かべた元就からは「かつて噛み犬だった」ということが想像できないほどの、大きな成長を遂げました。
■散歩中の元就が一つだけ譲れないものとは
人に慣れるどころか、むしろ友達のように仲良く接してくれるようになった元就ですが、しかし、そんな彼にも一つだけどうしても許せないことがありました。
それは松ぼっくり。散歩中に見つける松ぼっくりが大好きで、ときに座り込んで動かなくなったりすることも。さらにその大好きな松ぼっくりを取り上げて、先に進もうとすると、こういうときだけはウーッと怒ります。
スタッフはそんな元就の様子も楽しそうに見つめます。問題といえば、この「松ぼっくり好きすぎる」くらいに成長そてくれたので、スタッフは新しい里親さんに元就を譲渡できると判断しました。
■「元就と一緒にお互いに健康で長生きしたい」
里親募集を行ったところ、元就の新しい里親さんはすぐに見つかりました。元就のもともとの気性の荒さも十分理解した上で迎え入れることにしたそうですが。
ピースワンコで過ごした5年もの月日を経てめでたく新しい里親さんの元へと巣立っていきました。長い間、生活を共にした元就なので、お別れのときはつい目が潤むスタッフもたくさんいました。
里親さんから「信用してくれたか?」と言われると、元就は安心した様子で里親さんを笑顔で見つめ返しました。
シニア世代の里親さんは「元就と一緒にお互いに健康で長生きしたい。それしかない」と語ってくれました。そして元就は今日も元気に、新しい里親さんのもとで幸せに生活をしています。
(まいどなニュース特約・松田 義人)
あわせて読みたい
話題
-
赤ちゃんのホクロ→悪性腫瘍では… すやすや→突然死するのでは… 強迫性障害と20年、母になり心配事は2倍 当事者漫画家が描くママの日常
-
主張強めのブランドロゴは逆効果 異性の外見の評価ポイント【Z世代女性1004人に聞いた】
-
うずくまった白い希少動物 瀕死で暖かい日だまりの中…野生動物の穏やかな最期
-
マリオ3に夢中の85歳女性 レトロゲームをデイサービスに導入「うちのばあちゃんもテトリスしてました」
-
2位は「伊藤かずえ」さん、1位は? 愛車を長く大切に乗り続けていそうな有名人ランキング
-
マチアプで出会った45歳サブカルイケおじ、なぜ独身? 答えは自分の中にあった【漫画】
-
「最後の晩餐、一緒にどう?」隕石落下まで11時間 会いたかった君と過ごす夜の屋上【漫画】
-
82歳母が骨折して入院…知的障害の48歳弟の生活は? 仕事と介護を抱える姉が直面した「親なきあと」問題 グループホーム費用の目安は【社会福祉士解説】
-
メイドカフェのバイト→地下アイドルデビューも3度の解散→セクシー女優目指すも面接で…「整形だけが唯一の希望」【元地下アイドルに取材】
-
結婚8年「子どもがいないこと、どう思う?」嫁が義母に率直質問 「二人が決めたことを応援したい」「あなたの幸せが一番大事」胸いっぱいの言葉に反響