ディズニープラスオリジナルドラマシリーズ『シコふんじゃった!』で、天にも届くほどにピンと足を伸ばした豪快な四股踏みが大きな話題になっている女優の伊原六花。彼女が演じるのは、廃部の危機を迎えた元名門相撲部をたった一人支え、相撲にすべてをささげる女子大生・大庭穂香。劇中では、巨大なタイヤを転がしたり、男子部員を投げ飛ばしたりするなど“強さ”を見せているが、作品に臨むうえで、過酷な稽古を課し、最終的には7キロ近く増量したという--。
■ 筋肉と脂肪を増やし7キロアップ!
伊原と言えば、学生時代に強豪ダンス部でキャプテンを務めていたこともあり、体幹に優れたしなやかな動きが特徴的であるが、力強さやパワフルという印象はあまりイメージにない。そんな彼女が最新作の『シコふんじゃった!』では、過去にわんぱく相撲で男子に交じって優勝するなど、瞬発力にプラスして力強さも要求される役に挑んだ。
「今回私が演じた役は、しっかりキャラクターが決まっていたので、撮影に入る2か月前から、相撲の基本的な稽古をしていました。片島章三監督から『四股をきれいに見せてください』というオーダーがあったので、鏡の前で訓練しました」。
これまで数々の作品に出演してきた伊原だが、作品のために体づくりをするのは初めての経験だったという。「ダンスで柔軟性や体幹は鍛えていたので、バレエのように足を上げるのならば、どこまででもできるのですが、四股というのは、片方に重心を寄せてから徐々に伸ばしていくやり方なので、バランスが難しかったです」と稽古当時を振り返ると「やっぱりある程度の筋肉が必要だなと感じました」と課題が見つかったという。
スポーツ万能に見える伊原だが「実は腕立て伏せができないぐらい上半身がヒョロヒョロなんです」と告白すると、スピードとキレが大切だという女子相撲ではあるが「さすがに腕立て伏せができないのでは話にならない」とかなり気合を入れて肉体改造を行った。
「相撲の稽古を週3でやっていたのですが、それではダメだと思ったので、プラスでベンチプレスなどを使った筋トレもやっていました」。最終的にクランクインするまでに体重は7キロほど増やしたという。
■ 周防監督の言葉で肉体改造に!
本作のもとになっているのは、1992年に周防正行監督が手掛けた『シコふんじゃった。』。第16回日本アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめ5冠を達成するなど、大きな話題となった。そんな映画の30年後を描いた本作。
総監督を務めた周防から「女子相撲という要素が入ったことで、また違う軸の物語ができるのでは」という言葉をもらったという伊原は「穂香がどれだけ相撲に打ち込んでいるのかという意味で、稽古シーンや試合のシーンはちゃんと見せたい」としっかりと体づくりに励んだ。
この言葉通り、劇中で見せる相撲のシーンはどれも迫力があり、穂香というキャラクターの魅力もさく裂している。伊原は「まっすぐ何かに打ち込んでいる人は格好いいです」と語ると、一人称を「わー」という津軽弁を駆使し、穂香というキャラクターをチャーミングに好演した。
コミカルでテンポが良いポップな作品でありつつ、グッと感情を持っていかれる深さもある本作。物語のクライマックスで見せる伊原の涙にも注目だ。「いろいろなものがこみ上げてきて、特別な感情になりました。これまで舞台では結構あったのですが、ドラマで役と自分の境界線がなくなってしまうような経験はなかったかもしれません」。
劇中、竹中直人、清水美砂、田口浩正、六平直政、柄本明、らが30年前の作品で演じ、強烈なインパクトを与えたキャラクターも登場する。「竹中さんが撮影のとき『僕たちにとっても“シコふんじゃった。”は大切な作品になったので、いまの若いメンバーも大きく羽ばたくきっかけになる作品になるといいね』と声を掛けていただいたんです」。
「お芝居について熱く語ったり、話を聞いたりすることが大好き」と語った伊原。この作品との出会いは、さらに伊原の“芝居欲”を高める出会いになったようだ。
ディズニープラスオリジナルドラマシリーズ『シコふんじゃった!』
10 月 26 日(水)よりディズニープラスで独占配信
© 2022 Disney
ヘアメイク:NADEA
スタイリスト:工藤祐司
(まいどなニュース特約・磯部 正和)
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