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被災者アンケート

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仕事について


▼空港より支援を

 被災者が生活再建ができやすいようにもっと融資条件を緩和してほしい。家は倒壊、土地はすでに担保に入っている。(商売の)得意先はよそへ行き、戻ってこない中で収入減。再建などしなければよかったと後悔しています。市民が望んでいるのは空港ではなく、支援だと思います。(神戸市須磨区、50代女性)

▼心の傷は高齢者も

 老後の備蓄で自宅は再建はできましたが、このような災害に公でもう少し援助していただけないものか。自宅が倒壊しなかった人と、家の下敷きになったり、火災で家財をなくした人とは心の落差がある。特に行政とはギャップがありすぎる。心の傷は幼児ばかりではない。高齢者もあの恐怖から立ち直るには日時がかかると思う。(神戸市東灘区、70歳以上男性)

▼やめるにやめられぬ

 仕事を再開するのに復興基金から借金をしているためやめられない。とにかく仕事の数が減った。アルバイトも家計の足しにはならない。(神戸市須磨区、40代男性)

▼公的資金を

 仮設暮らしだが、家の再建が頭に浮かび不安な毎日。自己資金があまりなく、融資を受けようにも、親子ともパートタイマーでわずかな収入しかなく、返済を考えると大変で、ちゅうちょしています。公的支援をお願いします。(神戸市長田区、60代女性)

▼自力再建も 仕事ジリ貧

 全壊した店舗を借り集めたお金でやっと自力で再建したものの、仕事は減るばかり。一緒に頑張っていた息子もやむなく転職し、大きな借金を抱えて不安な毎日でどうにもなりません。細々と営む自営業者にぜひ公的支援をと願ってやみません。(神戸市東灘区、60代女性)

▼国じゃない ただの島だ

 行政が地震を引き起こしたわけではないが、震災後、市民・住民を守り、人間的な生活に戻すことは、市、県、国が責任を持って早急にすべきである。天災があるたびに住民が被害を受け、個人が何年も苦しい思いをするのでは、国ではなく、ただの島だと思う。(神戸市須磨区、40代男性)

家と生活について


▼公営の抽選「残念」ばかり

 震災後、頑張らないと、と思い、民間マンションに入りましたが、家賃が高い。あと四、五年で年金生活。公営住宅に何回も申し込みましたが、「残念」ばかりで先が見えず、不安でいっぱいです。(神戸市兵庫区、60代男性)

▼年金では借金返せぬ

 残り少ない余命なので長く仮設住宅にもおれず、小面積の土地を市に売却してマンション購入の一部資金にし、ローンを組んだが、年金では返却できそうにない。毎日、なじめないマンションで眠れなかったり、沈みがちで、酒に頼っている。(神戸市須磨区、60代男性)

▼行政への不信募る

 都市計画が遅々として進まず、再建のめどが立たない。今住む仮設住宅も公営住宅の第三次募集で半数が空き家になった。四次募集でほとんどが空き家になると思うと、行政不信が募る。(神戸市垂水区、70歳以上男性)
 ほとんど全額近くローンで自宅を再建しましたが、返済の見通しが暗く、苦しんでいます。このままだと自宅を売らなければならなくなる。被災者に公的支援を。(神戸市須磨区、70歳以上男性)
 仮設住宅に入りたいのに入れなくて、やむなく民間住宅で生活しているものは置いてけぼりにされているように思います。もう少し公平にしてほしい。(神戸市須磨区、60代女性)

▼机上の空論並べないで

 被災者には個人補償はできないのに、証券会社や銀行にお金を預ける余裕のある人を優先して援助するのはいかがなものか。われわれは老後のささやかな蓄えを全部吐き出し、すってんてんです。机上の空論ばかり並べないで、仮設住宅で一カ月でも生活してほしい。その日のお金にもこと欠いて三百円、五百円、借りなければならない人がまだ、頑張っているのです。(神戸市東灘区、60代男性)

1998/1/14

 

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