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(4)24時間営業 心温めるラーメン
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1995・1・25 徹夜で湯を沸かした=神戸市灘区、華林 2004・1・6 岸本さん(右)と奥さんらが働く調理場は、9年前と変わらない=神戸市灘区、華林
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1995・1・25 徹夜で湯を沸かした=神戸市灘区、華林

2004・1・6 岸本さん(右)と奥さんらが働く調理場は、9年前と変わらない=神戸市灘区、華林

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  • 2004・1・6 岸本さん(右)と奥さんらが働く調理場は、9年前と変わらない=神戸市灘区、華林

1995・1・25 徹夜で湯を沸かした=神戸市灘区、華林 2004・1・6 岸本さん(右)と奥さんらが働く調理場は、9年前と変わらない=神戸市灘区、華林

1995・1・25 徹夜で湯を沸かした=神戸市灘区、華林

2004・1・6 岸本さん(右)と奥さんらが働く調理場は、9年前と変わらない=神戸市灘区、華林

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 あの日の朝、口に入れたのは自動販売機の缶ジュースと冷えたおにぎりだけだった。心も体も冷たく、温かい食べ物を無性に欲していた。

 「ラーメン作ってもらえへんかな」。二日後だったか、神戸市灘区永手町で飲食店を営む岸本清吉さん(59)は、近所の人たちから懇願された。電気はすぐに戻ったが、水もガスも、何より材料がなかった。それでも「どうにかしよ」と答えていた。

 芦屋のわき水をポリタンクに入れ、トラックで輸送した。大阪で練炭としちりんを調達、明石の製麺所(せいめんしょ)に掛け合い、具にするネギとモヤシをバイク便で届けてもらうことにした。

 早くも震災四日後、店を再開。水を張った鍋を幾つもしちりんにかけ、徹夜で湯を沸かし続けた。ボランティアの協力も得て、約一カ月間は二十四時間営業。行列は途切れることがなかった。

 「何とかして温かいラーメンを食べてほしかった」と岸本さん。今も時折、あの時の客が店に立ち寄る。「ありがとう」の一言に、心が温まる。(写真部・三津山朋彦)

2004/1/16
 

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