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放課後。公園は子どもたちの「盛り場」となる=神戸市長田区海運町3(撮影・山崎 竜)
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放課後。公園は子どもたちの「盛り場」となる=神戸市長田区海運町3(撮影・山崎 竜)

放課後。公園は子どもたちの「盛り場」となる=神戸市長田区海運町3(撮影・山崎 竜)

放課後。公園は子どもたちの「盛り場」となる=神戸市長田区海運町3(撮影・山崎 竜)

 みんなの公園は、震災の焼け跡に誕生した。

 海運双子池公園。97%が全半壊(焼)した神戸市長田区・鷹取東第1地区にある。完成は2000年4月。復興区画整理事業で最初にできた。

 肩を寄せ合う高校生カップルのそばで、おっちゃんがうたた寝をしている。過ごし方は思いのまま。樹木が育ち、街と程よくなじむ。

 公園づくりは住民参加型で進められた。多くの人にとって初めての体験だった。1年半余りをかけたワークショップでは、お年寄りから子どもまで意見を出し合った。

 「公園はできたら終わりじゃない。参加すれば、後の変化が気になる。続けてかかわろうとする」。地元の野田北部まちづくり協議会事務局長河合節二さん(48)は話す。

 清掃はもとより花壇の手入れ、雑草取りなどを住民たちが率先して担っている。

 生活のにおい。味わい。整然と区画整理された街からにじみ出るには、まだ歳月が必要かもしれない。

 でも、楽しい誤算が一つ。

 子どもたちは、あずまやをジャングルジム代わりにして遊ぶ。梁(はり)に上ったり、ぶら下がったり。設計した建築家の森崎輝行さん(61)も「想像以上の使われ方」と笑う。

 大人の演出を、子どもがアレンジする。幼くとも奔放な感性が、復興の街を彩る。(長沼隆之)

2009/12/11
 

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