旦旦的二十年
来日から9カ月、初の「発情期」を迎えたはずのタンタン(メス)とコウコウ(オス)だが、繁殖は成功しなかった。地域版の小さな連載「神戸的日常」で2頭の様子をつぶさに報告していたパンダ番記者のKは、タンタンの「片思い」で見送りとなった恋の行方を伝える。そして落胆の余りか、なんとオスのコウコウを誤って「雌(メス)」と書いてしまった!
掲載日(2001年5月15日)の朝、編集局には読者から問い合わせ電話が相次いだ。Kは謝罪のコラムまで書いて(今で言う炎上)騒動の沈静化を図った。
しかしこの数年後、誰もが驚く結末が訪れる。社内ではK記者のことを、畏敬の念を込め「予言者」と呼ぶ後輩記者が相次いだ。私もそのうちの1人だった。
2020/6/17