日本製鉄は３１日、連結子会社で東京証券取引所プライム市場上場の山陽特殊製鋼（姫路市）への株式公開買い付け（ＴＯＢ）を実施し、完全子会社化すると発表した。ＴＯＢが成立すれば、山特は上場廃止になる見通し。買収総額は約７０５億円を見込む。日鉄は電気自動車（ＥＶ）向けなどの特殊鋼事業を強化するほか、山特が保有する電炉を活用したカーボンニュートラル（温室効果ガス排出の実質ゼロ）の推進を図る。
ＴＯＢ期間は２月３日～３月１８日。１株当たり２７５０円で取得する。１月３１日の終値（２００１円）の１・３７倍に当たる。全株式を取得できない場合は、強制的に株式を買い取る手続きを行い、１００％取得を目指す。山特は同日、ＴＯＢへの賛同を表明した。
