阪神・淡路大震災を機に合唱曲「しあわせ運べるように」を作詞作曲し、今年7月に65歳で急逝した臼井真さんの「偲(しの)ぶ会」が26日、神戸市北区の神戸親和大学で開かれた。教え子やかつての同僚ら約200人が参列し、その人柄や音楽への情熱に思いをはせた。
31年前、旧神戸市立吾妻小学校の音楽教員だった臼井さんは同市東灘区の自宅が全壊。変わり果てた街の光景をニュースで目の当たりにし、復興への願いを込めた「しあわせ-」を制作した。
その後は勤務校だけでなく各地で合唱指導を続けたほか、400曲以上を自作した。神戸市立小教員を定年退職後、2021年から同大(当時は神戸親和女子大)で教壇に立っていた。
この日、会場には手書きの楽譜や児童の寄せ書き、同僚教員との集合写真など臼井さんの人柄がにじむ数多くの遺品が並んだ。遺影が置かれた祭壇のそばで、臼井さんのゼミ生や卒業生らが「しあわせ-」など4曲を合唱。参列者は教え子たちの温かいハーモニーに聞き入り、ハンカチで目を押さえる人の姿もあった。
指揮は高校時代の臼井さんを指導し、大学教員に誘った同大名誉教授の山本裕之さん(73)が担当。「『まだまだ被災地を勇気づけたい』という思いを持っていた。彼自身が一番残念だと思う」と悼んだ。
ゼミ生代表の同大教育学部4年栗林要(かなめ)さん(22)は「卒業していく姿を見届けてほしかった」と言葉を詰まらせ「音楽で心を通わせる喜びや、正直に人と向き合うことの大切さ…。先生に教わったことを次の世代へ伝えていきたい」と決意を口にした。(井沢泰斗)























