大正時代の建築を今に伝える垂水五色山西洋館=神戸市垂水区五色山2
大正時代の建築を今に伝える垂水五色山西洋館=神戸市垂水区五色山2

 神戸市垂水区の「三井アウトレットパークマリンピア神戸」から北に500メートル、住宅街の一角に、赤い屋根の洋館がそびえ立っている。1917(大正6)年に建てられたとされる「垂水五色山西洋館」だ。約100年の歴史がありながら取り壊されようとしていた4年前、区内で喫茶店を営み、垂水観光ボランティアとして活動する酒井善英さん(43)が個人で買い取り、手入れを始めた。(尾仲由莉)

 垂水五色山西洋館は、大阪商船(現商船三井)の取締役などを務めた寺西成器氏によって本館に増築する形で建てられたと伝わる。

 酒井さんが存在を知ったのは2016年、家族とマリンピア神戸を訪れたときだった。山手のほうに、洋館の煙突が見えた。

 中学生の頃、市立中央図書館で「昔の神戸」の写真展を見たのをきっかけに、古い建物や歴史が好きになった酒井さん。いてもたってもいられず、グーグルマップの航空写真を見て場所を探し当てた。

 建物の状態が気になり、インターネットなどを検索して不動産情報にたどり着く。洋館は取り壊し、土地だけが売りに出される予定であることを知った。