発砲事件があった現場周辺。東西方向の全4車線が通行止めになった=30日午後2時24分、神戸市中央区坂口通5
発砲事件があった現場周辺。東西方向の全4車線が通行止めになった=30日午後2時24分、神戸市中央区坂口通5

 30日午後1時15分ごろ、神戸市中央区坂口通5の路上で「発砲音がして人が倒れている」と110番があった。男性が銃で腹部を撃たれており、搬送先の病院で死亡した。約10分後の午後1時25分には約4・5キロ南西の同市兵庫区荒田町3で、停車中の乗用車内で別の男性が右脇腹を撃たれ、重傷を負った。兵庫県警は兵庫区の現場近くで男を確保し、殺人未遂の疑いで逮捕した。

 県警暴力団対策課によると、死亡したのは神戸市東灘区御影郡家2、会社経営赤田正行さん(58)。葺合署によると、赤田さんは車道と歩道の間に倒れていた。県警は今後、司法解剖で死因を調べる。

 逮捕されたのは、神戸市中央区熊内町4の無職亀谷直人容疑者(79)。捜査関係者によると、亀谷容疑者は元暴力団組員で、指定暴力団山口組系の組織を率いていた。県警は容疑者が中央区で赤田さんを撃った後、車で移動して兵庫区の銃撃を実行したとみている。

 逮捕容疑は30日午後1時25分ごろ、兵庫区荒田町3の民家敷地内に停車した乗用車内で、一緒に乗っていた職業不詳の男性(54)=神戸市東灘区=に拳銃を発射し、殺害しようとした疑い。

 赤田さんの知人によると、男性は赤田さんが経営する会社の従業員。県警は容疑者と赤田さん、男性に面識があったとみている。

 亀谷容疑者は現場から約20メートル先の路上におり、駆け付けた兵庫署員が午後2時過ぎに緊急逮捕した。最初は職務質問に説明をにごしていたが、徐々に関与を認め、逮捕時には暴れたり逃走を図ったりする様子はなかったという。車は敷地内に止まったままだった。

 兵庫署は、亀谷容疑者が逮捕容疑を認め、中央区の事件についても関与を示唆していると説明している。

 県警は、亀谷容疑者がこの車に男性と同乗して別の場所から兵庫区の現場まで移動した後、背後から男性を撃ったとみて捜査する。

 車の名義は亀谷容疑者でも男性でもなかった。同署は兵庫区の現場で拳銃1丁を押収。事件に使われたものかどうか調べる。

 山口組を巡っては、分裂によって結成された指定暴力団神戸山口組との対立関係が続いており、9月には両組織の特定抗争指定の延長が決まった。県警暴力団対策課は「現在のところ、暴力団同士の抗争であることを示す情報はなく、単独で実行されたとみている」としている。

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