感情を読み取る力を鍛える訓練(イメージ)
 感情を読み取る力を鍛える訓練(イメージ)

 統合失調症と自閉スペクトラム症(ASD)の患者が他人の表情や声から感情を読み取る能力を米国で開発された訓練で改善できたと、兵庫教育大や京都大などのグループが26日までに国際科学誌に発表した。

 統合失調症とASDは、いずれも他人の感情や意図を理解する「社会認知」に困難を抱え、日常生活や社会生活に支障を来すことが多い。人との関わり方を改善できる支援方法の確立が課題とされてきた。

 グループは、米国で統合失調症向けに開発された訓練を日本語に翻訳。患者を複数人ずつのグループに分け、人の顔の写真を見て、患者同士で議論したり、同じ表情を作ったりして表情の読み取り方を練習した。

 作業療法士から注目するポイントの助言を受けつつ、音声や動画も加えて、ジェスチャーや声色、両方の組み合わせの読み取り方を1回2時間、6回にわたって学ぶ。

 通常の診療に加えて6週間の訓練を受ける24人と、通常の診療のみの23人に分けて比較すると、訓練を受けた患者は、統合失調症でもASDでも顔写真が表す感情を選ぶテストの平均点が上がった。