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 兵庫県は、異例の早さで流行期に入ったインフルエンザの感染が拡大し、10月に今季初めて注意報レベルになったと発表した。寒い時季を前に、新型コロナウイルスの感染も増えており警戒が必要だ。いずれも高齢者や持病のある人がかかると重症化する恐れがある。リスクの高い人を守る対策を徹底したい。

 インフルエンザはウイルスが原因で、38度を超える高熱や喉の痛み、せきのほか、関節痛や倦怠(けんたい)感、頭痛などの症状が出る。発症から5日間は感染力が残るため自宅療養が必要になる。

 県によると、5~11日の定点医療機関1カ所当たりの患者数は10・15人で、前週から2・61人増加した。昨季に比べ、約3週間早く注意報の目安である1定点当たり10人を超えた。

 地域別では宝塚、加古川、中播磨の健康福祉事務所と神戸市保健所の4エリアが注意報レベルを超えた。患者の3分の2を14歳以下が占め、学級閉鎖などが相次ぐ。社会福祉施設などでの感染者集団(クラスター)も報告されている。

 例年、注意報レベルとなった1~2週間後に警報レベル(1定点当たり30人)に達するとされる。流行のピークに備え、感染対策の基本である手洗いや手指消毒、マスクの着用、密室を避ける換気が欠かせない。

 マスクは感染した人からウイルスが広がるのを防ぐ効果が高い。高齢者の多い場所を訪ねる際は必ず着用するべきだ。

 予防接種も早めに検討してほしい。感染を完全には防げないが、重症化リスクを減らせる。いま流行しているのはA型で、今後はB型が主流になる可能性もあるが、インフルエンザワクチンはどちらにも有効だ。新型コロナワクチンとの同時接種も医師が認めれば可能である。

 子どもが感染し、高熱が出た場合、親は気が動転しがちだ。こまめに水分を補給して安静にすれば多くは軽症で回復する。心配な場合は救急相談ダイヤル#7119を利用できる。

 新型コロナの世界的流行の後、感染対策の反動でインフルエンザウイルスなどの免疫を持たない人が増え、季節外れの流行が珍しくなくなった。油断することなく、社会全体で先手の感染対策を講じる必要がある。