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議員のなり手不足を解消しようと、議会活動の活性化に向け議論する香美町議ら=2019年12月、香美町役場本庁舎 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT
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議員のなり手不足を解消しようと、議会活動の活性化に向け議論する香美町議ら=2019年12月、香美町役場本庁舎

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 昨年の統一地方選では、町村議選などで無投票当選者の割合が過去最高となり、地方議員のなり手不足の深刻さを浮き彫りにした。高齢化が進む小規模自治体ほど自治の担い手に手は挙がらない。縮みゆく民主主義の基盤を再生に導く糸口はあるのか。ギカイズム2の第3弾は、兵庫県内の町議会議員へのアンケートを通し、実像を追った。(井関 徹)

■「住民の期待通り機能」は評価二分

 「議員になって良かったですか?」。こんな質問に、回答を寄せた町議会議員の83%が「良かった」「どちらかといえば良かった」と答えた。

 不透明な議会の行く末とは裏腹に、多くの議員が住民代表として首長や自治体の課題と向き合う「やりがい」を理由に挙げた。

 神河町の40代男性議員は「地元選出議員がいない時は要望しても採用されないことが多かったが、地元のインフラ整備に貢献できた」。太子町の60代女性議員も「住民の小さな声を行政に届けることができた」と自己評価した。

 ただ、重責を担うため、私的な時間が取りにくくなる上、インターネット上で標的にされる怖さを打ち明ける議員も。自営業と議員を兼ねる香美町の60代男性議員は「二足のわらじは難しい」と実感を込めた。

 「どちらかといえば良くなかった」とした神河町の60代男性議員はこう記す。「住民の期待に応えていないと感じており、つらい」

 所属する議会への評価は分かれた。住民の期待通りに機能しているとしたのは54%。一方で36%は機能していないとした。

 活動を評価する議員は、議会報告会や住民との意見交換の場など「開かれた議会」を目指す取り組みを挙げた。播磨町の60代女性議員は「住民の声を聞き、一般質問や委員会で町の考えをただし、少しずつだが改善している」と答えた。

 議会別に「機能していない(どちらかといえばを含む)」と答えた割合(母数は回答者数)を見ると、上郡(63%)と猪名川(58%)、神河(55%)の3町のみ5割を超えた。活動や運営方法に満足していない様子がうかがえる。

 猪名川町の60代男性議員は「住民に報告、意見を聞く仕組みが不十分」と指摘。佐用町の70代男性議員は「単なる行政の追認機関となっている」と機能不全を嘆いた。

 稲美町の50代男性議員は不満を示す。「議員がそれぞれ政策提案を行政にぶつけるだけで、議員間討議を経て合意形成を図り、議会として政策提案が全くできていない」

■市議、県議と格差「ある」85%

 議員報酬は、自治体の人口規模や財政状況に応じて違う。市議会や県議会の議員と比べて「格差」があるかを町議会議員に尋ねると85%が「ある」と答え、こんな理由が並んだ。

 「ほとんど同じ仕事なのに報酬が少なすぎる」

 県内12町の議会で月額報酬が最も高いのは猪名川町の30万円。最低だった新温泉町の20・8万円と比べると、県議会は84万円、県内で最も高い神戸市会は93万円、西宮市議会は68・7万円と、3~4倍以上になる。

 多可町の60代男性議員は「365日休みなく相談や要望を聞き、仕事量は変わらない。むしろ、住民との接触は小さな町の議員ほど多い」としている。

 町村議選では街宣車のレンタル代やポスター代などが自己負担で、公費負担の市議選などとの違いを指摘する声もあった。

 議員報酬の額について84%が「低い」と回答。子育て世代の若者が立候補できないとし、なり手不足の要因の一つだと訴えた。

 佐用町の70代男性議員は「私を含む年金受給者や自営業でなければ、子育て世帯が(議員報酬だけでは)生活できない」と指摘。多可町の70代男性議員は「議員の大半が65歳以上で、退職後の仕事になっている」と現状を書いた。

 実際に経験した播磨町の60代女性議員は「子育て世帯が議員報酬だけで暮らすのは難しい。自分は子育てが一段落するまで(立候補の)決断ができなかった」と振り返った。

 では、どうすればいいのか。播磨町の40代男性議員は「若い議員を増やすため報酬を上げる必要がある」としつつ、その前提として「十分な住民理解」を挙げた。

 新温泉町の40代男性議員も「報酬は住民からの評価であるべきだ。(議会の)活動を住民がどう感じるか」。議会の評価を高めることが大切だと主張する。

■定数「維持か増員を」8割弱

 「平成の大合併」が始まった1999年以降、町議会の議員定数は減少傾向が続く。議員への不信も相まって削減を歓迎する風潮が広がり、議会改革の一環とされることも多い。

 町議会議員に今の定数について聞くと、削減をしたばかりの自治体を中心に60%が現状維持を主張。17%が削減すべきと答える一方、15%は増やすべきだとした。

 県内最少の定数10で運営する上郡町の議員の多くはさらなる削減について「これ以上減ると委員会の運営に支障がある」「議員1人当たりの責任が重すぎる」。市川町の40代男性議員も「削減すれば今以上に住民の声が行政に届かなくなる」と危機感を募らせる。

 神河町(定数12)で回答した議員11人のうち5人は定数を増やすべきだと回答。60代の男性議員は「12人では委員会の構成が難しい。多様な意見を交わすため最低14人は必要」と理由を書いた。住民ニーズの把握に限界があるとした議員もいた。

 昨年の町議選で定数を1減の15にした太子町は、議員の7人がさらなる削減が必要との姿勢を示した。中立の議長を除く14人の意見が割れた場合、最終的に議長の意思が議会を動かすことから、責任が重すぎるとの理由が相次いだ。

 60代の男性議員は「さらに3人減らし、残りの議員の報酬を上げるべき」と、削減する代わりに報酬をアップさせる案を示した。

 小規模自治体の議会の在り方については、総務省の研究会で議論が続いている。

     ◇     ◇

【アンケートの概要】

アンケートは昨年10月、兵庫県内12町の全議員(定数167)を対象に、用紙に記入してもらう方式で実施。記入時点の年齢や参加会派に加え、議会活動への思いなどを尋ねた。12議会の議員146人から回答を得た。回収率は87%。

2020/1/30

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