連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

第2部

  • 印刷
自民党の世耕弘成参院幹事長(左から3人目)に地方議会の意見書活用を求める要望書を手渡す同党参院議員の有志=7月21日、東京都千代田区 兵庫県議会が国などに提出した意見書。国側に回答義務はなく、形骸化も指摘される 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT
拡大

自民党の世耕弘成参院幹事長(左から3人目)に地方議会の意見書活用を求める要望書を手渡す同党参院議員の有志=7月21日、東京都千代田区

兵庫県議会が国などに提出した意見書。国側に回答義務はなく、形骸化も指摘される

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

  • 自民党の世耕弘成参院幹事長(左から3人目)に地方議会の意見書活用を求める要望書を手渡す同党参院議員の有志=7月21日、東京都千代田区
  • 兵庫県議会が国などに提出した意見書。国側に回答義務はなく、形骸化も指摘される
  • 神戸新聞NEXT
  • 神戸新聞NEXT
  • 神戸新聞NEXT
  • 神戸新聞NEXT

自民党の世耕弘成参院幹事長(左から3人目)に地方議会の意見書活用を求める要望書を手渡す同党参院議員の有志=7月21日、東京都千代田区 兵庫県議会が国などに提出した意見書。国側に回答義務はなく、形骸化も指摘される 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT 神戸新聞NEXT

自民党の世耕弘成参院幹事長(左から3人目)に地方議会の意見書活用を求める要望書を手渡す同党参院議員の有志=7月21日、東京都千代田区

兵庫県議会が国などに提出した意見書。国側に回答義務はなく、形骸化も指摘される

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

  • 自民党の世耕弘成参院幹事長(左から3人目)に地方議会の意見書活用を求める要望書を手渡す同党参院議員の有志=7月21日、東京都千代田区
  • 兵庫県議会が国などに提出した意見書。国側に回答義務はなく、形骸化も指摘される
  • 神戸新聞NEXT
  • 神戸新聞NEXT
  • 神戸新聞NEXT
  • 神戸新聞NEXT

 地方議会が住民から意見や要望を受ける「陳情」や「請願」の役割が見直されつつある。提出した住民と意見交換する機会を設け、課題解決につなげる議会も。陳情や請願に元々備わっていた機能を磨き、民意をくむチャンネルとして充実させる狙いがある。「ギカイズム2」第7弾は、陳情・請願を市民の政策提案と位置付け、より丁寧に扱い始めた兵庫県川西市議会(定数26)を中心に取り組みを探る。

■川西市議会 提出者から聞き取り/採択経て、国や市に実現要求

 「市民の小さな意見にも耳を傾けることが大事。その仕組みをどう構築するかに頭を悩ませた」

 川西市議会は3年前、全議員に内容を周知するだけだった陳情の取り扱いを見直した。昨年10月に就任した秋田修一議長(58)は当時の思いを振り返る。

 住民らが意見や要望を議会に届ける手段として陳情や請願がある。このうち請願は憲法16条に定められた国民の権利で、地方自治法などの手続きに基づき、各議会で採択するかどうかが審議される。ただ審議されるには議会の議員の紹介が必要で、ハードルが高い。

 一方、陳情は紹介がなくても議会に届けることが可能だが、法的な定めがないため各議会の取り扱いはまちまちだ。多くの議会では「議員活動の参考にする」といった程度にとどまる。

 川西市議会はこうした扱いを疑問視。市内在住、在勤者からの陳情について、内容を確認した上、陳情者と直接連絡を取る窓口役の会派を決め、対応することにした。「担当の会派が責任を持って陳情者の思いを聴き、そこから政策を考えるきっかけにしたい」。秋田議長は効果に期待する。

     ◇     ◇

 川西市議会での見直しのきっかけは、議会の最高規範ともされる「議会基本条例」の施行(2017年4月)だった。

 同条例の制定は他議会に比べて後発で、各地の先進議会の取り組みを参考にした。地域に出向いて住民の声を聴く「議会報告会」の開催などを条例に盛り込んでいる所もあったが、実際に機能している事例は多くなかった。

 「住民の声や要望をただ受け止めるだけでなく、政策に結び付けるにはどうしたらいいのか」(秋田議長)。可能性を見いだしたのが陳情の取り扱いだった。

 大半の陳情者は当初、議員から連絡が来たことに驚いたという。見直し後、52件の陳情を受理し、そのうち2件をワンステップ上の請願として議会に提出することにつながった。

 いずれも障害者関係の市民団体からの陳情を基にした請願で、全会一致で採択。その内容を意見書として国に提出したり、市に実現を求める議会の意思表明として取りまとめたりした。

 だが、秋田議長はまだまだ市民に浸透していないとの危機感を抱く。「今後も取り組みを見直しながら、生きた議会基本条例にしなくてはいけない」

     ◇     ◇

 議会は、請願および陳情を市民による政策提案と受け止め、適切かつ誠実に取り扱うものとする-。川西市議会と同様、こうした一文を議会基本条例に盛り込んでいる事例は多い。兵庫県内の議会では、請願・陳情者が委員会などで直接、要望内容や意見を議員に説明できるよう制度化する動きも相次ぐ。

 また明石市議会(定数30)や加古川市議会(定数31)などは採択した請願(加古川市議会は陳情も含む)のうち、内容が市の施策や業務改善に関するものについては、市側にその後の経過や結果報告を求めている。

 一方、地方議会が採択した請願などに基づいて国や国会に提出する意見書は、その効力や取り扱いの不透明さが指摘される。川西市議会の秋田議長は「意見書がその後、国政にどう生かされているのか見えづらい」としながら、「まずは“石”を投げないと始まらない」と話す。(井関 徹、初鹿野俊)

■国への意見書 効力見えず/兵庫県会や自民有志 地方への回答要請

 地方議会から国や国会などに対する政策提案ともいえる意見書は、扱いが軽視されているとの批判が根強くある。

 地方議会は地方自治法99条に基づき、国に対して問題解決を求める権利を持つ。地方分権の進展に伴う2000年の同法改正では、意見書の提出先として国会も追加された。

 参議院などによると、同院が00年以降に受理した意見書の件数は、「平成の大合併」による自治体数の減少とともに減ったが、近年は5千件程度で推移している。

 兵庫県議会では、17~19年の3年間に51件の請願を受け付け、約2割に当たる10件を採択。このうち8件を意見書として全会一致で可決し、国などに届けた。

 しかし、国や国会側には意見書を審査したり回答したりする義務付けがない。兵庫、和歌山県議会などは過去に、意見書に対する誠実な回答を求める意見書も国会に提出してきた。

 「地方議会にとって重要な議会権能の行使だが、受け取る側に、その重要性に対する認識が欠けている」

 地方議員出身者らでつくる自民党参院議員の有志は7月、提出された意見書を国会審議に生かすよう求める要望書を、同党幹部に提出。地方議会から意見書の趣旨や事情を直接聴き、話し合う場を設けるよう要請した。

 有志の代表世話人の参院議員は「形骸化した意見書の在り方を見直し、地方の思いを政策に反映するために双方向の議論が必要だ」と強調した。

 全国都道府県議会議長会もかねて、国の政策立案に意見書を積極的に活用し、その結果を公表するよう要望。7月に出した提言にも改めて盛り込んだ。

 同会は「国には何らかの形で意見書を考慮してもらってはいるが、どこまで行われているかが見えにくい。さらなる改善に向けて検討してもらいたい」と求めている。(井関 徹)

2020/7/30

天気(10月1日)

  • 26℃
  • 20℃
  • 40%

  • 25℃
  • 17℃
  • 60%

  • 27℃
  • 20℃
  • 30%

  • 27℃
  • 19℃
  • 40%

お知らせ