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透明感あふれるロウソク「YOIN(仮名)」(画像提供:ゆらり本舗さん)
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透明感あふれるロウソク「YOIN(仮名)」(画像提供:ゆらり本舗さん)

 「透明度重視で香りなし、芯を支える座金なしのロウソク。」「柔らかい灯りが夜の空間に響く雰囲気が良かったので『YOIN』という仮名を付けました。」

…などの文言とともに4月20日に投稿された、虹色水晶の欠片のようなロウソクがSNSで大きな注目を集めています。

 さらに実際に点火した様子も動画で投稿されました。闇の中で柔らかな光を放つ姿は切ないような美しさで、ゆらめく炎に魅了されます。溶けていくロウには光が溶け出していくような雰囲気を感じた人もいるようです。

 投稿した、ロウソク作家のゆらり本舗(@yurari_honpo)さんに制作にこめる思いを聞きました。

--ロウソク作家としての活動はいつからですか。

 元々ロウソクの素材に興味があり、大学の卒業制作でブランディングをしたのが、和テイストのロウソクブランド「ゆらり本舗」です。とりあえず25歳まではやってみようとバイトをしながらロウソク作家としての活動を始めました。

--制作の上で特にこだわった点を教えてください。

 元々、金箔などが光に反射してロウソクの溶けた部分でその粒子が泳ぐ-という作品があったんです。それに続く新作をずっと考えていた時に『パールゴールドの作品を見てみたい』というリクエストを頂き、何か出来ないかと考えていて思いつきました。こだわった点は透明感です。基本はアロマキャンドルを作っているのですが、香料を入れると気泡が出てしまい、考えていた雰囲気とは異なってしまうので無香にしました。

--過去の作品も拝見しました。その佇まいには、物語の中に登場する貴石のようなドラマ性をも感じます。制作の上で大事にしていることは何ですか?

「自分が作れるものでまだ自分が見た事ないもの」を作ろうと心がけていますが、大事にしているのはやはり、安全に灯るか-です。火器なので。火が大きすぎないか、安定性は十分かなど。正しく安全に使ってもらった上で、物理的な危険が少ないようなデザインを考えます。すごく基本的ですがそこが一番です。その条件をクリアした上でいかに楽しいもの、見た事のないものを作れるかを考えてます。

--今作のロウソクに大きな反響がありました。

あまりにもたくさんの方に見て頂いたようで、頭の処理が追いつかなくて未だに脳内が宇宙になっています。感謝しかありません。私も自身の作品が好きなので、というかその位の自信を持って(世に)出さないと気に入ってお迎えしてくれた方にも失礼なので、「かわいい」と言って頂くと「分かる」と思いながら、嬉しさを爆発させています。また、いくつか「無香は嬉しい」というコメントも頂き、無香の需要についても気づくことが出来たのが良い発見でした。

--「YOIN(仮名)」は4月末の販売ご予定とのことですが、お迎えくださった方に作品をどんなふうに楽しんで欲しいですか?

ロウソクは正しく安全に使って頂ければ、楽しみ方は自由なのでそれぞれの楽しみ方をして頂きたいです。気分の切り替えや癒し、考え事を深めたり…(お迎えくださった方にとって)プラスになる時間に寄り添う事ができたら嬉しいです。

また「燃焼時間を長くするための座金もなくしました。結果、燃焼時間が短いロウソクになりましたがロウソクの蝋は燃料ですし、そのアイデンティティをなるべく奪いたくないとの思いから、ティーライト用のクリアカップと芯を別添えすることにしました」とも話す、ゆらり本舗さん。

さらに「火が消えて余韻を十分に楽しんだあとはハサミで細かくして頂き、カップに詰める事で再び灯りをお楽しみ頂けます。色が細かく散らばる姿もまたかわいいです」との提案も画像とともに投稿されています。こちらも素敵ですね。

(まいどなニュース特約・山本 明)

2021/4/28
 

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