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値段はキユーピーの10倍以上!? 話題の高級マヨネーズの味わいを検証してみた
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値段はキユーピーの10倍以上!? 話題の高級マヨネーズの味わいを検証してみた

7月1日に発売された「ふつうのマヨネーズ」が食通の間で話題になっている。

「ふつうのマヨネーズ」はミシュランガイド東京で2年連続星を獲得したレストラン「sio」の鳥羽周作シェフがレシピを監修。「こんなマヨネーズあったらいいな」という鳥羽シェフの思いを元に開発し、まるでレストランで作ったように繊細で、塗った食材の魅力を引き立てる仕上がりになっているという。

話題になっているのは味わいだけではない。原材料や手間ひまが反映されているのか、その価格は120ml入りの小瓶3つで税込3800円。単純比較はできないが、中身だけで考えると一般的な「キユーピー マヨネーズ」(内容量450g、希望小売価格税込402円)の12倍近いお値段だ。恐らく日本で流通するプレーンタイプのマヨネーズの中では最高級の部類となる「ふつうのマヨネーズ」。他のマヨネーズと比べ、果たしてどのような違いがあるのか探るべく検証してみた。

今回、比較検討のため「ふつうのマヨネーズ」の他にキユーピーマヨネーズと業務スーパーで購入した「KOBEシェフマヨネーズ」(内容量400g、販売価格税込126円)を用意。神戸・新開地の醸造酒専門バー「スタンドねこしゃん」店主と共に、野菜スティックやチキンナゲットなどの食品、そして日本酒やビールなどの酒とあわせてマヨネーズ評論と洒落込んでみた。

まずマヨネーズ単体で食べ比べてみると、ふつうのマヨネーズがもっとも酸味がおだやかで、塩味は最小限、口当たりは重くなく軽くもない、ほど良い印象。

キユーピーマヨネーズは卵と油分の味わい、シェフマヨネーズはツンとした酸味が余韻として長く残るが、ふつうのマヨネーズはさわやかな甘みと上品な味のふくらみを感じるものの余韻は短くスッと消える。たしかに品質の確かさと手作りしたような丁寧さは感じるのだが、単体で食べて「めちゃくちゃ美味しい!」というわけではなかった。

次に野菜スティックに塗って食べ比べると、ふつうのマヨネーズの印象が大きく変わった。マヨネーズが野菜の香りや味わいをグッと引き出すのだ。調味料と素材が結び付き「料理になった!」と思わせる感動があった。特に大根との相性は良かった。キユーピーマヨネーズもけっして悪くないのだが、ふつうのマヨネーズに比べると野菜の持ち味をやや埋没させてしてしまう感がある。シェフマヨネーズは粗さが目立つ。

しかし、野菜スティックを食べながら日本酒と合わせてみたところ意外な難しさがあった。用意した日本酒は七本槍の無農薬純米酒「無有」2年熟成、富久錦の生もと純米吟醸「純青 白玉」おり醸し一火、富久錦の生もと純米無濾過原酒「SEN」の3種。

富久錦の二つから試してみたのだが、生もと独特の複雑玄妙な風味がふつうのマヨネーズと衝突してしまうように感じた。このレパートリー中で最も合ったのはスッキリした味わいの七本槍。燗にすればなお良しなのだが、ぶつからないというだけでマリアージュがあるわけではない。むしろシェフマヨネーズのほうが違和感無くすんなり合ってしまうから不思議だ。

チキンナゲットとの相性は良かった。揚げ物とマヨネーズが合うのは当然かもしれないが、ふつうのマヨネーズの場合はさらに淡白な鶏肉の味わいや香りを補強し、高級感を与えてくれる。

惜しむべくはこのチキンナゲットがローソンストア100で買った安物だったこと。悪くなった油分が、ふつうのマヨネーズの上質な油分と混ざり、後味に若干のアンバランスさを感じてしまうのだ。せっかく合わせるなら上質な揚げ物を選んだほうがいい。

チキンナゲットにはビールを合わせたが、こちらは無難に合った。用意したのはキリンのハートランド。そもそもピルスナー系のビールは料理と過度なマリアージュを期待して飲むものではないと思うが、揚げ物や油っぽい料理の後味を洗い流すにはもってこいだ。マヨネーズ×揚げ物×ビールなんてなんでも合う気がしないでもないが、ふつうのマヨネーズ自体の余韻の爽やかさ、揚げ物とのマッチ具合をより印象的にするという意味で試して良かったと思う。

最後に…どら焼きにふつうのマヨネーズを塗っていただいた。「なに考えてんだ」と思う方もいるかもしれないが、なんとこれは鳥羽シェフオススメの食べ方なのだ。正直おそるおそるいただいたのだが、この相性の良さには驚いた。

くどくなりがちなあんこの甘さをほどよい塩味で中和し、さらにかすかな酸味が後味の余韻をフルーティーに演出。スイーツとしての格を1段も2段も上げてしまうのだ。ためしにキユーピーマヨネーズやシェフマヨネーズと合わせてみると油臭くて食えたもんじゃなかった。

 ◇  ◇

ふつうのマヨネーズの真価を知るには、今回の実験はまだまだ不十分だったかもしれれない。マヨネーズに合うとされる食材、料理は他にもいろいろあるし、酒類にしたってワインや焼酎、チューハイなど選択肢は無数にある。

しかし限られた組み合わせの中からも、ふつうのマヨネーズ、そしてマヨネーズという調味料自体についていくつかの発見ができたことは愉しかった。この記事がより良いマヨネーズを求める方にとって何かしらのヒントになることを願ってやまない。

「ふつうのマヨネーズ」商品詳細
名称:マヨネーズ
原材料:食用植物油脂(国内製造)、卵黄、醸造酢、砂糖類(砂糖、水あめ)、マスタード、食塩、(一部卵を含む)
内容量:120g
成分表記:100gあたり熱量674kcal/蛋白質1.3g/脂質74.2g/炭水化物5.0g/食塩相当量1.3g(推定値)
賞味期限:未開封で製造日から120日
保存方法:直射日光を避け、常温で保存
容量:120ml
価格:1箱(3ピース)3800円税込(送料別途)
3箱セット(9ピース)11400円税込(送料無料)
販売開始日:2021年7月1日

 ◇ ◇

「スタンドねこしゃん」店舗概要
所在地:兵庫県神戸市兵庫区水木通1-4-5
アクセス:新開地駅から徒歩約0分
定休日:不定休
※コロナ禍の状況により通常営業と異なります

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

2021/8/30
 

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