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開店初日の「松屋弘前高田店」。みくまりさんは午前5時前から並んだ(水(みくまり)分さん提供)
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開店初日の「松屋弘前高田店」。みくまりさんは午前5時前から並んだ(水(みくまり)分さん提供)

 大手牛丼チェーン「松屋」を愛するTwitterユーザー「水(みくまり)分」さん(@_39ML_)の活動が注目を集めています。みくまりさんは埼玉県出身、青森県弘前市在住。高校時代、松屋のカレーの味に目覚めますが、卒業後の転居先は「松屋なし県」の青森県でした。そこで同チェーンの出店条件を徹底研究。青森県への出店の可能性を検証し、同人誌「弘前に松屋を勝手に呼ぶ本(前・後)」にまとめました。

 そんなみくまりさんの愛を知ってか知らでか、同チェーンは2021年12月、ついに青森県初の店舗をオープン。開店初日の夜明け前、店の前には開店を待つみくまりさんの姿がありました。開店後はほぼ毎日通うという松屋愛のかたまり、みくまりさんってどんな人なのでしょうか。本人に話を聞きました。

■高2で出合い「一気にとりこに」

──松屋との出合いは。

 「高校2年の頃、どうしても帰り道にカレーが食べたくなり、ふらっと入ったのがきっかけです。松屋は立ち食いそば屋ではありませんが、『立ち食いそば屋のカレーはおいしい』理論で食べてみたところ、予想以上においしく驚きました。その頃のカレーは『新オリジナルカレー』といい、具は少なめで不思議な辛味がありました。カレーそのものの味もさることながら、最後に飲む味噌汁がスパイスに染まった喉を焼くように通過していく感覚は他店になく、一気にとりこになってしまいました。牛めし・牛丼チェーン店に入ること自体が初めてだったということもあり、大きな衝撃を受けました。なお、新オリジナルカレーは2019年12月に全く性格の異なる『創業ビーフカレー』に置き換えられています」

──青森県に松屋がない間は他県にまで食べに行っていたそうですね。そこまで突き動かす松屋の魅力とは。

 「牛めし以外のメニューの豊富さです。松屋は1968(昭和43)年の1号店開店から、牛めし、定食、カレーを三本柱としており、他店と比べて定食に力を入れているように見えます。また、松屋フーズとしては揚げ物(松のや)や寿司(すし松)、中華料理(松軒中華食堂)などさまざまなジャンルの店舗を展開しており、時折松屋の限定メニューからグループ他店の雰囲気を感じられる点も面白いと思っています」

■オープン直前まで「実は壮大なドッキリなのでは?」

──ついに青森にも「松屋弘前高田店(松のや併設)」がオープンしました。

 「オープンの情報は東京都内で知りました。秋田県鹿角市の花輪ICに出店してから1カ月強での朗報に、喜びと戸惑いが入り混じった気持ちでいました。まさか青森県内にここまで早くオープンするとは、そして県内一号店が弘前市になろうとは、と驚きましたし、オープン直前まで実は壮大なドッキリなのでは?という疑いが拭えませんでした。オープン後は、ついに弘前での暮らしに松屋が組み込まれたんだな、と感慨深い気持ちでいます。もっと狂喜乱舞するかと思いましたが、案外じわじわと喜びの波が来ている感じです」

──オープン初日に駆けつけました。

 「朝5時前に現着し、午前10時の開店(実際は9時50分)まで約5時間待ちました」

──食べたメニューは。

 「創業ビーフカレーと牛めし(ミニ)、ロースかつ単品でした。まずはカレーを食べなければ、と思い創業ビーフカレーを選び、次に松屋と松のやの複合店舗で揚げ物を食べずにどうする、とロースかつを選び、最後にやっぱり牛めしも食べておかないといけない、と牛めし(ミニ)を選びました。結果すごくありきたりな注文になってしまいましたが、オープンして最初の注文としては100点かなと思います」

■松屋3部作、最新刊では青森1号店レポートも

 青森での松屋出店を探った検証本「弘前に松屋を勝手に呼ぶ本 前編」(2019年8月)、「後編」(2019年12月)、さらには青森1号店をレポートした最新刊「弘前に松屋が本当に来た本」についても聞きました。

──内容は。

 「『呼ぶ本』では、松屋フーズが店舗をオープンする傾向にある立地条件や立地自治体のデータを調べ、弘前市に出店する可能性はどれだけあるか検討しました。その結果に基づき作成した弘前市内の松屋マップも収録しています」

 「『来た本』では、松屋/松のや弘前高田店の開店、また前哨戦にあたる花輪SA店の開店レポートを中心に、『呼ぶ本』以降起こったことをまとめました。『呼ぶ本』の答え合わせ要素もあり、併せて読むと一層楽しめる内容になっています」

──購入方法は。

 「『来た本』は2021年12月31日、コミックマーケット99(東京ビッグサイト)の2日目にて頒布します。コミケに来られない方向けに、紙の本はメロンブックス、電子版はboothにて頒布する予定です」

■「松屋」お気に入りメニュー、ナンバーワンは?

 みくまりさんに一番好きなメニューを尋ねると「すごく悩みましたがどうしても一つに決めきれません」とし、5つ挙げてくれました。「5つまでは絞り込めましたが、これ以上は難しいです。すみません」

水(みくまり)分さんが好きな「松屋」メニュー5選
(1)モデルチェンジして万人受けする味になった「創業ビーフカレー」
(2)タケノコとニンニクの芽の食感が楽しい「牛肉と筍のオイスター炒め定食」
(3)山形で2回だけしか食べられなかった店舗限定メニュー「キムたまラー油牛めし」
(4)焼きチキンだけど頑なにチキン南蛮を名乗る「"たっぷりタルタル"チキン南蛮焼き定食」
(5)レジェンド「新オリジナルカレー」

■松屋フーズ担当者「松屋への全身全霊の愛、ありがたい」

 みくまりさんのツイートは拡散し、ついには「松屋」公式Twitterアカウント(@matsuya_foods)にまで届きました。松屋フーズホールディングス(本社、東京都武蔵野市)の担当者によると、みくまりさんの存在は「ツイートをエゴサ(ネット上の評判をチェック)している時に発見しました」。

 みくまりさんの本と青森出店の関係が気になります。担当者は松屋本を読んでいたのでしょうか。「ごめんなさい。読めてないです。こちらの本は実在していらっしゃったのですね。てっきりデザインだと思っておりました。すぐに取り寄せます!」(同社担当者)

 最後に、松屋公式からみくまりさんへのメッセージも寄せてくれました。

 「松屋への愛を全身全霊で表現していただけることは、大変ありがたいです!お陰様で松屋が弘前に出来たことが日本中に認知されました。これからもぜひ松屋に足を運んでいただければ幸いです!次回作も希望いたします」(同社担当者)

(まいどなニュース・金井 かおる)

2021/12/28
 

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