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実家を離れての大学進学…毎日声を聞かせてほしい
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実家を離れての大学進学…毎日声を聞かせてほしい

大学進学や就職などを機に、親元を離れ一人暮らしをする子どもを持つ方も多いのではないでしょうか?実家を離れ、新しい環境に期待と不安を感じながら成長を続ける子どもの姿に、うれしい気持ちと同時にさみしさを感じている方もいらっしゃると思います。

子どもを送り出したあと、子どもと親の関係性はより深いものになる場合もあれば、反対に関係性が悪化してしまう場合もあります。子どもを心配するがあまりに、子どもとの関係性が悪くなってしまったNさん(50代・九州在住)の体験談です。

■ひとりっ子の息子が遠く離れた東京に引っ越した日

Nさんには息子(Hさん・大学1年生)が1人います。NさんにとってHさんは、目に入れても痛くないほど大切な存在です。

これまでNさんは自分のことは二の次で、Hさんを中心に生活を送ってきていました。またHさんも自分中心に動いてくれるNさんに感謝していました。

HさんはNさんと父親の深い愛に包まれ育ち、高校3年生のとき東京にある大学を受験し、見事合格することができたのです。Nさんは大学に合格したとき、とてもうれしかったのですが、引っ越しの準備を進めていくうちに、だんだんとHさんのことが心配になってきたのです。

そして、引っ越しが完了し、東京にHさんだけを置いて帰る日、Nさんは涙が止まりませんでした。

■引っ越し翌日から毎日夕方5時に電話する日々

NさんはHさんのことが心配で、寝ることができませんでした。これまで九州の小さな町に住んでいたこともあり、東京での一人暮らしが心配でたまらなかったのです。

「毎日声を聞いて、体調を確認したい」

「LINEが既読にならなければ、何かあったのではないかと心配」

そんな思いからNさんは毎日夕方5時になると、Hさんに電話をしていました。引っ越ししてから3週間ほどは、Hさんは毎回電話に出ていました。しかし、それ以降電話に出る頻度が減っていったのです。

■子どものほうが大人?子離れのタイミング

Nさんは電話に出ないHさんのことを、とても心配していました。電話に出ないときは安否確認のためにLINEを何度も送ったり、時間をおいて何度も電話することを繰り返していました。そんな毎日が続いたある日、NさんのもとにHさんから「もう、しつこい。毎日電話やLINEするのをやめてほしい」とLINEが届いたのです。

そのLINEにショックを受けたNさんは、ママ友に話をしました。ママ友の子どもも大学進学を機に子どもを関西の大学へ送り出していたのです。

Nさんはママ友に「子どもは親元を離れて、自分で家事や勉強をしながら、友達と遊んだりとこれまでとは違った経験をしている」といったことを話されたそうです。そして、「子どもを心配する気持ちはどの親も一緒。そっと見守りながら、タイミングを見て連絡してみては」と勧められたそうです。

その日からNさんはHさんに「困ったことがあればいつでも言ってね」と伝え、連絡は1週間に1度、LINEをするくらいになったそうです。そうしたことで、Nさんとの関係性は改善していきました。

   ◇   ◇

子どもは前を向いて新しい道をたくましく生きていこうとしています。しかし、ときに悩み、つらいこともあるでしょう。子どもが困っているときに、そっと手を差し伸べられる親になりたいと筆者も思うことがあります。

子離れできない親が増えているといわれる今、子離れのタイミングは子どもが親とほどよい距離感を取りたいと感じたときなのかもしれません。

(まいどなニュース特約・長岡 杏果)

2022/5/8
 

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