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内弁慶な甘えん坊さん
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内弁慶な甘えん坊さん

猫汎白血球減少症ウイルスによって引き起こされる「猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症)」は、致死率が高い恐ろしい病気。特に子猫の場合は重篤となり、命を落とすケースも少なくありません。そんな猫パルボウイルス感染症の危機を乗り越え、大人となったのが、もぐさん宅で暮らすあおくん。当たり前のように今日を共に生きられることを、もぐさんは尊く感じています。

■母親がパルボ陽性に…命の危機を乗り越えた保護猫のあおくん

あおくんは、元野良猫。生後2カ月くらいの頃、母猫やきょうだい猫と共に保護されました。

保護後、なんと母猫がパルボ陽性であることが判明。あおくん自身も猫パルボウイルス感染症の症状のひとつである下痢が1週間ほど止まらなかったため、動物病院へ入院し、治療することとなりました。

「カルテにははっきりと陽性とは書かれていなかったのですが、まだ母猫と一緒にいる年齢で母猫が陽性と診断されたため、偽陽性・または他の子への影響を意識して隔離生活になったようです。猫パルボウイルス感染症は感染力が強いですしね…」

パルボウイルス感染症に罹患すると、体力がない子猫はわずか1日で命を落としてしまうこともあるもの。けれど、あおくんは小さな体で頑張り、入院から約2カ月後、パルボ陰性に。

しかし、保護していた団体のキャパ問題や預かりさんの家にパルボキャリアの子がいたため、トライアルが申し込まれるまでの間、病院で過ごすこととなりました。

手先が器用なあおくんは病院内で、自分が入っているケージのカギを開けて脱出し、周囲を驚かせたことも。時には、隣の子の分のケージを開けて、脱走のお手伝いをするほどのやんちゃっぷりを見せつけました。

もぐさんと出会ったのは、入院から半年ほどが経った頃のこと。保護猫の里親募集サイトで気になった子を見つけたもぐさんは、保護団体に問い合わせ。お見合いを申し込むことにしました。

すると、飼育状況の確認や条件などを相談した結果、あおくんを勧められたのだそう。

「あおくんは、ネットの里親募集には掲載されていませんでした。その理由のひとつが、甘え過ぎて近づいてきてしまうため、かわいい写真が撮れなかったからだそうです(笑)」

こうして、家族の一員になったあおくんは、おしゃべりな男の子に成長。

すっかりおうちにも慣れてくれ、今ではもぐさんの顔を見て、物を取ってほしいとアピールするかのように鳴くこともあります。

そして、病院で脱走劇を繰り広げた賢さは、今も健在。あおくんはもぐさんと過ごす中で、お座りやお手などの特技を習得したのだとか。

なお、甘えん坊な性格も変わらず。飼い主さんへの愛が募るあまり、「キス魔」に豹変することも多々あります。

最近のマイブームは、もぐさんの顔を舐めること。

「隣の部屋に行っただけで泣き叫ぶ、立派なマザコンになりました(笑)」

こんな微笑ましい日常があるのも、あおくんが猫パルボウイルス感染症に打ち勝ってくれたからこそ。もぐさんは紡がれた命を大切にするため、自宅では空調に気を配ってあおくんが過ごしやすい環境を作っています。

「あとは、診察時や治療時に困らないよう、お腹や内もも、脇を毎日触り、異変がないかチェック。口や目のチェックも行っています」

いたずらっ子で、困ったこともするけれど、あおはなくてはならない存在--。そう語るもぐさんは子猫だったあおくんの命が紡がれたことに大きな喜びを感じています。

「野良のままでは生きていられなかったかもしれないと思うので、今ここにいることに感謝しています」

そして、保護猫と暮らしているからこそ、愛猫以外の保護猫にも「ずっとのおうち」ができることを心から願っているよう。

「1番の理想は保護猫と呼ばれる存在がいなくなることですが、1匹でも多くの子が幸せになって欲しいです」

たくさんの人の優しさによって命を紡がれたあおくんはこれからもマザコンっぷりを発揮し、甘え、愛されるニャン生を謳歌していきます。

(愛玩動物飼養管理士・古川 諭香)

2022/7/17
 

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