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棒状の「松葉あられ」。永谷園「お茶づけ海苔」に使われる
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棒状の「松葉あられ」。永谷園「お茶づけ海苔」に使われる

 連日の猛暑のため、台所で火を使った料理をする気がなく選んだのは「お茶漬け」。商品の小袋を開封し、白いご飯の上に「サッサッ」。すると、わが家に遊びに来ていた親戚の小学生が茶碗をのぞき込みひと言。「お茶漬けのあられって、なんで棒なん?」。言われてみると、棒状の他に粒状もあったような。調べてみました。

■1952年発売当初、思いがけない役割も

 食品メーカー「永谷園」(本社、東京都港区)の広報担当者に話を聞きました。

──まず、お茶漬けにあられが入っている理由を教えてください。

「あられを入れることで風味や食感のアクセントをつけるためです。永谷園創業者の永谷嘉男(よしお)の故郷である京都・宇治では、かきもち茶づけを食べる習慣があり、それをヒントに、もち米からできたあられを具材として入れることを思いつきました。現在は包装技術の進化もあり、湿気ってしまうことはありませんが、1952(昭和27)年の発売当初は偶然にも吸湿剤の役割を果たしていたことも分かっています」

──あられの形に棒状と粒状がある理由は。

「棒状の松葉あられは『お茶づけ海苔』のみに入っています。レギュラーシリーズ『さけ』『梅干』『たらこ』『わさび』には丸形(粒状)のぶぶあられが入っています。海苔はシンプルなメニューであることから、見た目にインパクトのある松葉あられを、他のメニューについては海苔の他に、商品名にもある具材が入っているため、具材とのバランスを考えてぶぶあられを使用しています」

 海苔や緑色の顆粒にもこだわりがありました。

「永谷園は乾海苔の入札権を持つ数少ないメーカーで、商品に使用する海苔は社員の目で選んでいます。『お茶づけ海苔』に適した海苔は、(1)焼き色が深緑色で風味がある(2)お湯をかけても溶けにくい(3)かたくて重量があるものーーが選ばれています」

「味の決め手になっている、食塩や砂糖、抹茶などを練った緑色の顆粒『調味玉』は、発売当時からほとんど変わらぬ味わいで、顆粒にすることで味の均一化や溶けやすさなどが考えられています」

■発売70年、使用した棒状あられの本数は?

 「お茶づけ海苔」は発売され今年でちょうど70年になります。ご飯に調味粉と刻み海苔、あられを合わせたお茶漬けの素をかけ、お湯を注ぐだけで手軽においしく食べられるとあって評判を呼び、すぐにヒット商品になりました。

 発売時は「江戸風味 お茶づけ海苔」と名付けられ、パッケージには歌舞伎の定式(じょうしき)幕を連想させる黄、赤、黒、緑色のカラフルなデザインを採用。ネーミングはシンプルさにこだわり、「づけ」は平仮名、「海苔」は漢字など、細部までこだわりました。1956年の商標登録に伴い「永谷園の お茶づけ海苔」に変更しました。

 これまで食べられた数は160億食以上。商品の小袋を縦につなげると、なんと地球約40周分の長さになります。使用した棒状あられの数は2770億本以上。あられを縦に並べた長さは580万kmを超え、地球から月を7往復以上する距離に匹敵します。

■永谷園「お茶づけ」人気ベスト5

 レギュラーシリーズは現在、「海苔」「さけ」「梅干」「わさび」「たらこ」の5種を展開。同社担当者に人気ベスト5を教えてもらいました。

第1位:お茶づけ海苔
第2位:さけ茶づけ
第3位:梅干茶づけ
第4位:わさび茶づけ
第5位:たらこ茶づけ

     ◇

 一般的にお茶漬けは緑茶で作るイメージですが、同社「お茶づけ」シリーズはもともと抹茶入り。熱いお湯を用意するだけで風味がほどよく引き立つといいます。また、暑い夏には水で作る「冷やし茶づけ」を提案しており、「汗をかいたり食欲がなくなったりしがちなときにもさっぱりとした味わいをお楽しみいただけます」(同社)。食欲が減退しがちな猛暑が続いていますが、手軽に作れる冷たいお茶漬けで夏を乗り切りたいですね。

(まいどなニュース・金井 かおる)

2022/8/2
 

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