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ギョッ!「なんてこと言うの!」…子どもの言葉に驚くことも
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ギョッ!「なんてこと言うの!」…子どもの言葉に驚くことも

子どもが言葉を学んでいく様子は、子どもの成長を実感できて嬉しいものですね。ところが、3歳くらいになってくると、当然悪い言葉も覚えてくるわけです。小さな我が子が「バカ!」「死ね!」などの“暴言”を放っているのを見ると、親としては不安な気持ちになるもの。特に働いたりしていて、あまり長い時間子どもと過ごせていない保護者は、「私が一緒にいてちゃんと教育できていないからなのかしら…」なんて自己嫌悪に陥ってしまうこともあるようです。気になる言葉づかいにどう対応すればいいのか、先輩保護者のみなさんや、保育士さんに聞いてみました。

■言葉に乗らない!

▽Yさん/子ども9歳女の子、5歳男の子

長男が3歳半くらいの頃、家でお姉ちゃんとケンカになると、「バーカ」を連発。当然お姉ちゃんは逆上、私も忙しいのを言い訳に、ちゃんと説明もせず「そんなこと言っちゃダメでしょ!」と声を荒げるだけでした。

どうやら本人は「バカ」の意味もちゃんと理解していないうえに、怒られているという自覚もあまりなく…むしろ、長女と私ギャーギャー騒ぐ反応が楽しかったようなんです。

注意しても怒っても「バカ」を言う。なので、長女と示し合わせて、長男が「バカ」と言い出したら無視する(というか、無反応)作戦に出ました。

これが抜群に効果あり、でしたね。私たちが何も言わなくなったし反応しなくなったので、つまらなくなったようです(笑)。今のところほとんど言わなくなっていますが、もしまた言うようになったら、今度はきちんと「なぜ言ってはいけないのか」を説明したいと思っています。 

   ◇   ◇

…小さい子どもって、反応すればするほどそれを面白がるものですよね。こちらは怒っているのに、子どもはどんどんヒートアップ。ならば「反応しない」! 確かにこれ、かなり効果ありそうです。

■とにかく子どもの気をそらす

▽〔Sさん/子ども男の子8歳

2歳くらいから戦隊ものやライダーものに目覚めた長男。保育園でもよく友達と戦いごっこをやっては先生にいさめられていたようです。

家にお友だちが来たとき、案の定戦いごっこが始まりました。相手をやっつけるフリのところで、口々に「死ね!」「バカ野郎!」の声が。その場にいたママたちは真っ青になって「そんなこと言っちゃダメ、ほかの遊びをしなさい!」と、おもちゃを出すとすぐそちらに移ったのですが、言葉を覚え始めてそんなに経っていない子に「ダメ!」と言ったところで、あるいは説明したところで、分かるのだろうかと…。

それからも何度か「その言葉は絶対に言ってはいけない」と教えつつ、すぐに別のことをさせたり気をそらすようにしました。

2~3歳の頃は思わず言ってしまうことはまだまだありましたが、少しずつ言わなくなり、小学生になった今は全然です(少なくとも家では)。

あの頃は、意味も分からずかけ声のように言っていたんだと思います。

   ◇   ◇

…確かに、意味も分からず言っていることに対してガツン!と怒っても、2歳の子にはピンと来ないし、なぜ怒られたのか分からず混乱してしまうかもしれません。やんわりと伝えながらもほかに気を引く、という方法もあるのですね。

■分からなくてもきちんと説明

▽Iさん/子ども女の子5歳、女の子2歳

ゲームが大好きな長女。4歳終わり頃なった頃、対戦タイプの3DSゲームをしながら、「やったー! 死んじゃえー」と嬉しそうに言っていたんです。

そのときは私も帰宅後でバタバタだったので、「こら! なんてこと言うの!」とだけ。でも、数日後また言っていたので、これはもう4歳だし、ちゃんと言わないと! と思ったんです。

娘をテーブルの向かいに座らせ、しっかり目を見ながら「死ぬってどういうことか分かる? もう二度と会えなくなること。その人は二度と生きることができないということ。言っても悲しい、言われたらもっともっと悲しい言葉なんだよ。だからもう言わないって約束できる?」この言葉が正解なんて全然思ってないし、娘にはちょっと重すぎる言葉だったかもしれませんが、「どうかもう言わないで」という気持ちを込めて説明しました。

もちろん相変わらずゲームはやっていますが、娘なりに納得してくれたのか、言わなくなりましたね。次は下の子が言わないか心配です…。

   ◇   ◇

…4歳くらいになれば、だいぶ言葉の意味も分かってきます。自分の言っていることが相手にどう伝わるのか、相手がどう思うのかということも少しずつ説明していってもいいかもしれませんね。

■保育園では、どう対応しているの?

「バカ」「死ね」といった言葉を、子どもが使っているのを知った保育士さんはどのような対応を取っているのでしょうか。話を聞いてみました。

   ◇   ◇

この手の言葉は、意味が分かって使っている子はほとんどいないと私は思うので、「バカじゃありません」と軽く返します。イライラを発散させたいがために言っていると解釈しているので、「『バカ』と言いたくなった原因」を早く取り除いてあげるようにしています。

あるいは「死ね」と言われたら、「先生、死んでもいいの…?」と悲しそうに返します。すると、たいてい「ううん」と返してくれるので、これもまた、なんでこんなに怒っているのか? 理由を聞いて、納得いくまで話を聞いてあげます。よって、言葉自体に反応はしていません。

「イライラの原因→それを取り除く」事例を以下にあげてみます。

・盛り上がっている遊びを片付けの時間になって中断させられた。
→「じゃあ取っておいてあげるから、また後でやろう!」

・分かっていることを注意されて、キレて悪い言葉を言う。
→「そんなイライラしないで、優しくお話ししてほしいな」

 ・わざとじゃないけど、ぶつかるなどして、友だちに大事な作品を壊された。
→「わざとじゃないよ、先生からも謝るよ。一緒に直そうね」

   ◇   ◇

…なるほど、具体例があると分かりやすいですね。保育士さんも子どもの気持ちを次に向かせる、あるいは子どもが言ってしまった原因を考えて気持ちをくみ取ってあげる、などの方法を取っているようです。これは見習いたいですね。



(まいどなニュース/BRAVA編集部)

2022/11/14
 

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