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心を静めて丁寧に(beeboys/stock.adobe.com)
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心を静めて丁寧に(beeboys/stock.adobe.com)

漢字に興味を持ち始めたばかりの5歳児の書初めがSNS上で大きな注目を集めている。

「急に漢字に興味を持ち出した5歳児の字が面白い 」と件の書初めを紹介したのは編集者の伊藤ガビンさん(@gabin)。

「雨」の字のあめかんむりの中、まるで降りしきる雨のように書きつけられた点々の嵐。この字を書いた5歳児は伊藤さんのお子さんだそうだが、漢字が象形文字から発展したことを思い出させるその表現力に、SNSユーザー達からは

「素晴らしい。もはや書体を超えた素直な崩し書体」
「あらためて、象形文字の原点を教えていただいた思いです。」
「このまま、学習と表現力(感受性や独創性による)が両立していけば嬉しいですね」
「子供の想像力って凄いですね、、こりゃあ将来有望だァ」

など数々の驚きと称賛の声が寄せられている。

伊藤さんにお話を聞いた。

ーーお子さまが漢字に興味を持ち始めた経緯をお聞かせください。

伊藤:4月から小学生ということで漢字に興味は持っていたのですね。我が家は京都なのですが、火がついたのは北野天満宮の正月の筆始めに参加したことから。初めて毛筆を買って書き初めをしたところ、面白くなったのか帰ってからも翌日も延々と文字を描くモードに突入しました。計30枚くらい書いてました。その中の1枚が今回ツイートしたものです。筆と墨で文字を書くことは、それ行為自体がむちゃくちゃ楽しいことだということを、我が子の行動から思い出すことができました。

ーーお子さまはこの字にどんな思いをこめられたのでしょうか。

伊藤:本人に聞かなければわかりませんが、特になんも込めてないと思います。ツイートを見て「雨の雰囲気出てる」と沢山の人に褒めていただきましたが、親としては「単に間違って点が増えたんやろな」と。夢がなくてすいません。ただそういう偶然や間違いこそが面白いので、書いた文字は保管しています。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

伊藤:みんな優しいんだなというのと、こんな牧歌的で素朴な投稿にもクソリプはつくんだというのが学びです。リプライくれた方に幸多からんことを。

◇ ◇

この「雨」は作品として多くの人の関心や想像をかきたてる要素がある。しかし、伊藤さんの言う通り、これは偶然の産物として受け止めたほうがいい性質のものなのかもしれない。伊藤さんのお子さんが雑念に惑わされず、今後も楽しく自らの書道を歩んでくれることを願いたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

2023/1/13
 

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