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あの名作漫画のアニメ化作品にも使用…フォント制作者の喜びとは(玉ねぎ修字さん提供)
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あの名作漫画のアニメ化作品にも使用…フォント制作者の喜びとは(玉ねぎ修字さん提供)

ポップや書類、ホームページの制作から商品、アート作品のデザインまで、現代人の生活に欠かせないフォント。今、SNS上ではそんなフォントを制作する人の喜びを綴った投稿が大きな注目を集めている。

「フォント作って経験したこと
・肉の卸売業者さんからイベントに使わせてもらった礼として和牛(冷凍)を送られる
・新宿で待ち合わせしていたら目の前のアドトラックのフォントが自分のフォント」

の書き出しで投稿したのはゲームクリエイターの玉ねぎ修字さん(@ShujiTamanegi)。

自分の作ったものが実際に使われ、誰かの役に立っていることを実感する喜びは、ものづくりをする人ならきっと理解できると思う。しかも1987年に公開され、2000年代にネット上を席巻したゲイ漫画「くそみそテクニック」のアニメ化作品にまで影響を与えているとなると、その喜びは至上のものに違いない。なお「くそみそテクニック」と言えば、2000年代前半に「やらないか」というネットミームのもとになった作品でもある。

玉ねぎ修字さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「ウホッ・・・いいフォント・・・」
「いい男を見るたびに思い出される存在に成りましたね!」
「嘘のようでフォントの話っすねぇ……」

など数々の祝福の声が寄せられている。

■投稿者さんに聞いた

玉ねぎ修字さんに話を聞いた。

ーーフォント作りを始められたきっかけ、やりがいについて聞かせてください。

玉ねぎ修字:もともと自分自身も趣味の範囲で創作活動をしておりましたが、日本語のフォントは収録文字数の関係でとても高価なのと種類が限られているのを感じていました。もう少し創作者さんが気軽に使えるフォントがあったら間接的に創作活動を支援できるなと思い作成を始めたのがきっかけです。

そういった関係で、いろんな方が僕のフォントを使ってくれる瞬間を目撃できるとやりがいを感じます。ご報告いただくのももちろん嬉しいのですが、周りが教えてくれたり自分で見つけるのがなんだか宝探しみたいで楽しいですね。ありがたいことに最近は利用が多岐に渡っており、ゲームのフォントに採用してもらったり、LINEスタンプのツッコミワードとして使ってもらったりと、いろんなシーンで使ってもらえるようになりました。

ーー「くそみそテクニック」にフォントが使われていると気付いた時は。

玉ねぎ修字:4月1日にライブドアニュースさんの「【発表】『くそみそテクニック』アニメ化へ、タイトルは『新・やらないか』予定」というツイートがタイムラインに流れてきて、それで知りました。

日付が日付だったので、エイプリルフールネタじゃなくて本当にアニメ化するんだ…って若干困惑もしつつ大いに笑わせていただきました。なお「くそみそテクニック」に使われたフォントは「玉ねぎ楷書激」というフォントです。最初に「玉ねぎ楷書」という筆文字フォントを作って、それよりも勢いのあるものを作りたくて若干太めで激しいフォントを作成しました。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

玉ねぎ修字:僕はニコニコ動画で「くそみそテクニック」を知って、当時とても楽しませてもらったので、それにちょっとだけでも関われたのが何よりうれしいです。ただ、同時に懐かしさやなんだか当時の悪ノリ文化みたいなものを掘り起こしてしまった気恥ずかしさもあり、複雑な心境でもあります(笑)。

◇ ◇

「玉ねぎ楷書激」はBOOTH上のショップ「玉点堂」から無料ダウンロード可能。書類やイラストにインパクトを加えたい方はぜひ使っていただきたい。

なお玉ねぎ修字さんは普段、京都のroom6というインディーゲーム会社でゲーム制作に携わっている。現在は「ローグウィズデッド」というスマホ向けRPGタイトルの開発運営に関わっているそうなので、こちらもご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

2023/4/17
 

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