日本のラップ音楽シーンを牽引してきたヒップホップグループ「スチャダラパー」と、世界的カジュアルブランドGapのコラボ商品が、4月22日から5月7日までの期間限定でオープンする「GAP新宿フラッグス ポップアップストア」で発売されました。が、初日の早朝から多くの人が詰めかけ、全アイテムが早々に完売。SNSでは、現地に行った一部の人たちから「並んでも購入できなかった」「お決まりの転売の流れ」「受注で再販してほしい」などの声も上がっていました。

コラボ商品は、フロントに「SDP」、バックに「GAP」のロゴが施されたTシャツとロングスリーブTシャツ、フーディーの3型。ポップアップストアの営業開始は午前11時でしたが、Gapは事前に、午前9時より前に並ばないようアナウンスしていました。しかしSNSには、初日の4月22日午前5時半頃にはすでに人が集まり始めていたという書き込みもありました。

■初日の午前9時過ぎ、100人以上が並んでいた

初日の午前9時過ぎに着いたというAさんによると、その時点ですでに100人以上が並んでいたそう。「スタッフは最後尾管理の人しかいなかったように見えました」とAさんは話します。

3時間ほど並んで無事にTシャツを購入できましたが、スタッフからは「ロンTは完売し、在庫があるのはTシャツ全サイズ少しずつと、フーディーのホワイト」という説明を受けたといいます。

Aさんは「長時間の並びなので整理券を配って欲しかったのと、在庫の有無をこまめに知らせて欲しかったです。スタッフの方は定期的に並びの監視に来ていましたが、『1人5点までしか買えない』という説明のみでした」と振り返り、「無駄に並ばせる意味がわからない」と釈然としない様子でした。

■コラボ商品はフリマサイトで転売

残念ながら、このコラボ商品はフリマサイトでの転売が複数確認されています。今回の販売方法について、ギャップジャパンに取材しました。

-販売箇所を新宿フラッグスのみとした理由は。

「4月22日から5月7日までの期間限定『GAP新宿フラッグス ポップアップストア』の開催に合わせて、コラボ商品を販売いたしました」

-購入は「1人5点まで」となっていましたが、販売点数はTシャツ、ロングスリーブTシャツ、フーディー、それぞれ何点ずつだったのでしょうか。また、販売数の予想は。

「購入点数はTシャツ、ロングスリーブTシャツ、フーディーの3アイテムからお一人様合計5点までとさせていただきました。ご用意していた数量については回答を差し控えさせていただきます」

-事前に「当日朝9時以前のお並びはご遠慮ください」と注意喚起していたと思いますが、実際に並んだ人によると朝5時半頃から転売目的と見られる人が並んでいたという話もあります。現地で9時より前に並んでいた人にはどのような声掛けをしていましたか。

「プレスリリースやオウンドメディア、店頭でも午前9時前のお並びはご遠慮いただくようお願いしておりましたが、発売日当日の午前6時頃から店頭前にお客様の列ができ始めていたため、ストアスタッフから指定時間よりも前に並ぶことをお控えいただくようお伝えし、混乱のないよう対応をさせていただきました」

「午前9時以降、安全に配慮しながら整列を開始いたしました。大変多くの方にお越しいただいた事から、館担当者とも協議し、混乱を避けるべく開店時間を早めることにいたしました」

■ギャップジャパン「転売については大変残念」

-発売初日から、フリマサイトには多くの転売商品が出品されていました。これについて、ギャップジャパンとしてどのように受け止めていますか。また、どのような転売対策をしていましたか。

「転売については大変残念に思います。今回のポップアップストアでは、できるだけ多くのお客様にご購入いただけるように、お一人様合計5点までの販売とさせていただきました」

なおSNSなどでは、並んでも買えなかった人や地方在住と見られるファンから「受注再販を」と求める声も散見されましたが、ギャップジャパンによると、追加販売などの予定はないそうです。

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Gapとスチャダラパーの限定コラボアイテムは、2023年4月16日の「祝・日比谷野音100周年スチャダラ2090」の会場で販売されて話題を呼びました。ポップアップストアでは、さらにラインナップを拡大。多くのファンが心待ちにしていました。

（まいどなニュース・黒川 裕生）