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 四期目の任期を一年以上残し、二十一日、早期退任の意向を打診していることがわかった貝原俊民兵庫県知事。「震災復興を成し遂げ、兵庫の二十一世紀を切り開くのが私の使命」。三年前の四選出馬時に意欲を示した復興行政のトップの突然の意向は、県政や県政界、停滞感が漂う被災地にも波紋を広げそうだ。

 一九九五年一月十七日の震災から六年四カ月。被災地十市十町と政府の間で、地元の主張をまとめたのが貝原知事だった。公営住宅の家賃補助、被災者自立支援金・と国会に働きかけつつ、実現にこぎつけた。

 二〇〇五年までの十年を目標に「創造的復興」を掲げてきた。後期五カ年計画が始動した今年一月、震災六年に当たっての神戸新聞のインタビューに答え、遅れが懸念されるソフト面の課題に言及。「復興住宅に移った人の生活支援や住宅再建支援など課題は残っている」としていた。

 全国に呼びかけた住宅再建支援の共済制度についても「震災を経験した行政の責任者として訴え続ける」と意欲的だった。

 それからわずか四カ月後の退任意向だけに、戸惑いは否めない。

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 知事がこれまで自ら進退について触れたのは、九八年七月の四選出馬表明の席だった。「震災以来(県民の生命と財産に責任を負う知事として)辞任すべきでは、と何度も考えた」と明かした。

 「心の中にずっとあったが、当面の課題に没頭してきた。心境を漏らしたら『しっかり復興を成し遂げることが道だ』といわれた」とし、「復興へ取り組むことが私の責任の取り方」と話した。

 二年十カ月たっての判断の背景には、ハードを中心とした復興や行財政改革、長期ビジョン策定など重要施策に一応のめどがついたことが挙げられているとされる。

 本年度の予算案発表では「行財政改革も軌道に乗り、健全財政の堅持に一定のめどが立った」と強調。その思いが退任意向につながったとされ、周辺に打診するなかで知事はあらためて「震災の被害に対する知事の責任」に触れたという。

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 慰留の声も予想され、早期退任の方向で固まるかは流動的な要素もあるが、周辺との調整が順調に進めば、七月の参院選との同時選挙も想定される。

 次期知事選に向けては、現在副知事の井戸敏三氏(55)の立候補が有力視されるほか、数人が挙がっており、各党間の思惑に加え、有権者の政治への意識が大きく変化するなか、情勢はなお不確定要素が多い。

2001/5/22

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