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 笹山幸俊市長の任期満了に伴う神戸市長選は二十八日、投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で前助役の矢田立郎氏(61)=自民、民主、公明、保守推薦=が、市政を批判した無所属の新人四人を制し、初当選した。有権者の審判は、現体制の事実上の後継となる矢田氏を選んだが、批判派の得票総数は矢田氏を上回り、厳しい初当選となった。批判派から多数出馬し、批判票が分散、結果を左右する一つの要因となった。

 阪神・淡路大震災から二度目の同市長選で、論戦では地域経済の活性化とともに神戸空港建設の是非も問われたが、選挙結果を受け矢田氏は同空港について「市民の信任を得た。着実に取り組みたい」と述べた。

 投票率は38・14%で、過去平均の35・58%を上回ったが、復興のあり方が争点になった前回の45・04%を下回った。矢田氏の得票率は47・41%で、過去二番目の低得票率だった。

 矢田氏は笹山市長の事実上の後継ながら「変えるものは変える、守るものは守る、進めるものは進める」と訴え「開発から環境、福祉への転換」など「変革」のイメージをアピール。行政経験を踏まえ堅実さを強調した。

 知名度不足が懸念されたが、推薦四党をはじめ社民党県連、経済界、労組、各種団体など幅広い支援を得、組織票を固めた。市政批判派の乱立で一時、緩みもみえたが、最終盤引き締めた。

 前回、笹山市長の対抗馬を擁立して善戦した市民団体と共産、新社会党などが推した前日銀神戸支店長の木村史暁氏(51)は、「神戸空港反対」のほか「開発優先をあらため、市政を転換する」と訴えた。

 「ライトからレフトまで」と幅広い支持を目指したが、他陣営が「共産系市長への危機感」を強調するなか、広範な支持獲得には至らなかった。

 陣営では「市民選挙」を掲げ、共産など推薦政党の色を前面に出さない選挙を展開したが、結果は市民派選挙と政党選挙の連携の難しさを示し、七月の兵庫知事選に続き課題を残した。

 元神戸大大学院教授の吉田順一氏(48)は「従来型の選挙はしない」と訴えたが、組織選挙のはざまで苦戦。乱立の中で訴えは広がりにくかった。

 弁護士の池上徹氏(61)は、代表を務める環境保護団体のメンバーらの支援を受けたが、浸透には至らず、市民団体代表の上野泰昭氏(58)は、被災者活動の仲間と訴えたが、復興は大きな争点とならず、支持は広がらなかった。

略歴 矢田立郎氏(やだ・たつお) 一九四〇年二月、神戸市中央区(旧葺合区)生まれ。県立御影高校を卒業後、市役所入り。在職しながら関西大法学部二部に入学し、七一年に卒業した。民生局庶務課長、市住宅供給公社常務理事、企画部長、空港整備本部長を経て、二〇〇〇年三月、保健福祉局長で退職。市社会福祉協議会専務理事を務めていた今年四月に市に呼び戻され、助役に就任。同年八月、市長選立候補のため在任五カ月足らずで辞任した。同市東灘区御影町在住。六十一歳。

<確定得票>
209,681矢田 立郎無新
 118,893木村 史暁無新
 60,904吉田 順一無新
 38,645池上 徹無新
 14,189上野 泰昭無新

2001/10/29

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