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惜別の風船や紙テープが舞った第1ドックのお別れ会=2013年10月22日、神戸市中央区東川崎町3、川崎重工業神戸工場

惜別の風船や紙テープが舞った第1ドックのお別れ会=2013年10月22日、神戸市中央区東川崎町3、川崎重工業神戸工場

 色とりどりの風船が神戸港の上空に吸い込まれていく。2013年10月22日、神戸市中央区の川崎重工業神戸工場で開かれたお別れ会。1902(明治35)年から111年間、数千隻の船を修繕してきた「第1ドック」が歴史の幕を閉じた。船形に地面をくりぬいたようなドックは深さ8・7メートル、長さ161メートル、幅24メートル。川重の前身、川崎造船所の発展を支え、日本の近代化に貢献。国登録有形文化財の指定も受けた。壁面にびっしりと張られた御影石は変色し、所々にひびが走る。

 「この辺りは湊川から運ばれた土砂で地盤が緩く、非常な難工事だったと聞いています」と川崎造船会長を務めた寺崎正俊(73)。ドック建造は創業者川崎正蔵(しょうぞう)の悲願だった。6年間に及ぶ工事を指揮したのは初代社長松方幸次郎(まつかたこうじろう)。鈴木商店番頭金子直吉の盟友になる男である。

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2016/6/12
 

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