正平調

時計2020/04/16

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その「…」が忘れられない。熊本地震の後、専門家の案内で被害の大きい熊本城の周りを歩いた。説明が何度か途切れる。あの櫓(やぐら)が…、石垣が…。月日がたとうと気持ちは静まらない◆話の中に「せいしょこさん」という言葉が出てくる。意味を尋ねると、城を築いた加藤清正のことだという。清正公がいつしか「せいしょこさん」。どの城下町も城への愛着は強いが、ここでは敬慕にも似る◆その熊本城が激しく揺れて、4年になる。おとといが前震、きょうが本震のあった日だ。天守が土煙を上げているのをテレビで見たのは前震だったか。ただごとではない。天守がわが身を震わせ、そう伝えていた◆そして、今。熊本日日新聞の調査では、住まいを確保できた、あるいはめどがついた被災者が9割弱という。復興を実感する人も増えた。一方で「自宅を再建できず取り残されている」の声も。うめきは続く◆阪神・淡路大震災と重ねてみる。4年がたったころ、まだ多くの被災者が住まいに悩み、暮らしをどう立て直していけばいいのか、迷っていた。同じ道を熊本の被災者が歩いている。支援の手を緩めてはいけない◆今宵(こよい)は一晩中、城が照明に浮かぶ。復興、そして感染防止を願って。「せいしょこさん」もどこかでご覧だ。2020・4・16

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