正平調

時計2020/10/04

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劇作家永井愛さんの代表作「ら抜きの殺意」は、自分の見た夢から発想したそうだ。「見られる」を「見れる」と言う若者言葉に腹を立てた元国語教師が、思わず包丁をかざしてしまうという、いささか物騒な筋の夢だった◆それを爆笑喜劇に仕立てた。「お気になさってらっしゃいませんから」などと言ってしまう若者言葉に、年配の男が嘆く。「あのねぇ、一方で『ら』を抜くくせにどうして敬語表現をどんどん過剰にするんです」◆どんどん過剰になるといえば、「〇〇してございます」「そうなってございます」が気になる。ここ数年、少し形式ばった席でよく耳にし、落ち着かない気分になった。「います」「おります」で十分なのに◆文化庁が国語世論調査の結果を発表した。目がとまったのは敬語調査だ。「規則でそうなってございます」「こちらで待たれてください」に首をかしげる人は81%余りもいた。おかしいと思っているのに減らない◆花への水やりを「あげる」と表す。電車が「来ました」を「参りました」と言ってしまう。いずれも四半世紀も前の本紙で読んだ。時代の空気を吸いながら日本語は変わり続けるものだと、頭では分かる。しかし、大事なものを置き忘れているような◆今日は、守旧派の繰り言。2020・10・4

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