正平調

時計2021/01/19

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「陽のあたる場所と陰の場所、その両方からこだましてくる言葉たちをお届けできたらと思います」。フリーペーパー「かげ日なた」の創刊の辞だ。A5判、10ページという小冊子ながら、その志は高い◆「雨ふる本屋」シリーズなどで知られる児童文学作家、日向(ひなた)理恵子さん(加東市)が、姫路市内の古書店主らと昨秋発刊した。好きな本や出会った人々、コロナ禍への思いをまっすぐにつづる◆今月出た第2号で日向さんは、愛犬ひなたの死に触れている。幼少期から動物に囲まれて育ち、その死を弔ってきた日向さん。中学時代には、校舎に散らばる黄金虫の死骸を拾い集める仕事に就けないかと真剣に考えたらしい◆愛犬から筆名をもらった日向さんは書く。「あなたたちのように堂々と生き、堂々と死んでいきたい」と。生と死をじっと見つめてきた言葉は、心の奥深くに染み込む◆ネット上で誰でも簡単に物が言える時代だが、日向さんはあくまで紙での発信にこだわる。木の命を宿した紙のぬくもりがページを繰る人に伝わり、記憶に刻まれると信じるからだ◆願わくは私たちのつくる新聞も読者の心に届き、そっと力づけられる存在でありたい。どんな険しい時代にも陰日なたなく、くじけそうな誰かの陰日なたとなって。2021・1・19

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