正平調

時計2021/02/13

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森喜朗氏の暴言が報じられたあと、東京五輪・パラリンピックのボランティア辞退が相次いだ。「どうしても辞めたいなら新たに募集する」。発言の主は、自民党の二階幹事長である◆代わりはなんぼでもいると、そう聞こえた。ならばそれは「五輪のために」と手を挙げた人たちへの侮辱でもあろう。かたや「余人をもって代えがたい」。性差別の持論を展開した組織の長をかばう面々がいた◆森さんの“逆ギレ”会見には「最も反省しているときに、逆にああいう態度を取るんじゃないか」(萩生田文科相)といった珍解説も飛び出した。なるほどそうなのかと納得した人がいたら、お目にかかりたい◆問題発言から当人の辞任表明までにいや応なく見せつけられたのは、日本政治の中枢にでんと腰を下ろした“実力者”たちと市民や国際社会とのあいだに横たわる人権意識の溝である。その絶望的な深さである◆福島県で一人の聖火ランナーが辞退を申し出た。原発事故で傷ついた町を走って元気づける。そんな自分の夢より、いまは反差別の意思を示したいという。福島も差別に苦しんだからと、胸中を語っておられる◆ほんとうに余人をもって代えがたいのは、気高い五輪精神を持つこういう人だろう。どれだけつらかったか。2021・2・13

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